トヨタは、新型「スープラ」を2019年5月17日に発売したと発表するとともに、同日13時から6月14日(金)にかけて本年度生産分24台のマットストームグレーメタリックの「RZ」のweb商談申込みの受付を開始した。
新型スープラは、TOYOTA GAZOO Racingが展開するスポーツカーシリーズ「GR」初となるグローバルモデルである。1978年に日本国内でセリカXX(ダブルエックス)として登場し、新型は通算で五代目であり、先代モデルの生産終了(2002年)から実に17年ぶりの復活を果たした。
ピュアスポーツカーとしての基本を追求したパッケージ
新型では卓越したハンドリングや安定したコーナリング姿勢を実現するために、「ホイールベース」「トレッド」「重心高」の3要素を最重要ファクターと捉え、ホイールベースは同社のスポーツカー「86」よりも100mm短い2470mmとし、重心高も「86」より低いとのこと。ホイールベースとトレッドの比は1.55(「SZ」は1.54)とすることで優れた回頭性を実現。前後重量バランスもスポーツカーで理想とされる50:50を達成するという。
エクステリアでは空気抵抗低減に寄与するダブルバブルルーフのほか、ヘッドランプ位置を車両内側に寄せてフェンダーのボリュームを豊かに見せることで凝縮したボディデザインとするなど、「2000GT」や先代スープラ等からのTOYOTAスポーツヘリテージを継承し、TOYOTAスポーツのフラッグシップに相応しいスポーティなスタイルが与えられている。
ロングノーズ・ショートキャビンのシルエットに加えて、タイヤの存在感を強調するサイドビューパッケージや地を這うようにどっしりと構えたスーパーワイドスタンス、リフト(揚力)の発生を抑えることに特化した造形とすることで、フロントとリヤの空力と重量バランス共にスポーツカーとしての最適化が図られている。
インテリアではインストルメントパネルを上下に薄く水平に軸を通すことで高速域での見晴らしと姿勢変化の把握を高めつつ、ドライバーの正面にメーターなどを配置することでコックピット感を強調。8.8インチ高精細カラーモニターを採用したメーターは、小径ステアリング越しでも必要な情報を瞬時に掴めるように中心にタコメーターやシフトインジケーターがレイアウトされている。
また、シートは腰部を中心に身体を支えるホールド性にこだわったハイバック構成とサーキット由来のこだわりの形状となっている。
世界の道で鍛えた運動性能
新型スープラは走りを最優先とし、開発に際してはニュルブルクリンクにおけるレーシングスピードでの走り込みはもちろん、欧州のカントリーロードやアウトバーン、北欧の氷雪路、米国のハイウェイ、日本のワインディングロードなど、一般道での走り込みも実施。
エンジンは、初代からの伝統である直列6気筒ターボに加えて、直列4気筒ターボも用意。直6ターボは1600rpmで最大トルク(500Nm)を発揮し、最高出力は340psを誇る。一方の直4ターボは「SZ」が197ps、「SZ-R」が258psと2種類のチューニングが設定される。トランスミッションは全車で8速ATが組み合わされ、駆動方式は後輪駆動のみ。
先進安全装備と利便性、クルマの新たな楽しみを提案する機能も充実
新型スープラは全車に先進安全装備の「Toyota Safety Sense」を標準で装備。昼間の歩行者とサイクリストを検知して衝突回避支援または被害低減を図る「プリクラッシュセーフティ(ミリ波レーダー+単眼カメラ方式)」に加えて、「ブラインドスポットモニター」「レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付き)」「レーンディパーチャーアラート」を搭載。
車載通信機DCMも標準で搭載されており、スープラ専用のコネクティッドサービス「Toyota Supra Connect」の利用が可能。専用スマホアプリなどから車両の遠隔操作と確認ができる「リモートサービス」をはじめ、バッテリーの電圧低下を自動的にメールで知らせてくれるほか、運転中でもiPhoneを操作できる「Apple CarPlay」に対応する。