いよいよ発表発売されたトヨタの新型RAV4。大ヒットの予感がプンプンするが、その前に立ちはだかるのは、マツダCX-5だろうか。かたやハイブリッド、かたやディーゼルという燃費性能に優れたパワートレーンを持つ両モデル。果たしてどうか?
トヨタの新型RAV4の最上級モデルは
RAV4 HYBRID G 4WDの381万7800円
2.5ℓダイナミックフォースエンジン+モーターのTHSⅡのハイブリッドモデルで、後輪を独立したモーターで駆動するいわゆる電動4WDだ。
対するマツダCX-5の最上級グレードは
CX-5 XD エクスクルーシブモード4WDの388万2600円
マツダが世界に誇るSKYACTIV-D2.2ディーゼルターボに6速ATの組み合わせ。4WDは、カップリングユニットを使ったオンデマンド4WDだが、マツダらしい技術が詰まっている優れた4WDだ。Gベクタリングコントロールプラスを採用している。
車両価格は、ほぼ同じだ。
では、まずサイズから比べてみよう。
RAV4 2.5ℓHYBRID E-Four 全長×全幅×全高:4600×1855×1685mm ホイールベース:2690mm
マツダCX-5 XD L Package 4WD 全長×全幅×全高: 4545×1840×1690mm ホイールベース:2700mm
これまた、ほとんど変わらない。まさにThe Rival!といった感じだ。
トヨタRAV4のインテリア
マツダCX-5のインテリア
燃費データでいったら、トヨタのTHSⅡは世界最強だ。だから、単純にモード燃費比較したら、THSⅡモデルに勝てるライバルは皆無と言っていい。
トヨタRAV4 2.5ℓHYBRID E-Four
WLTCモード燃費:20.6km/ℓ
市街地モード:18.1km/ℓ
郊外モード:22.4km/ℓ
高速道路モード:20.7km/ℓ
マツダCX-5 XD L Package 4WD
車両価格◎355万8600円(6AT)
WLTCモード燃費:16.6km/ℓ
市街地モード:13.4km/ℓ
郊外モード:16.5km/ℓ
高速道路モード:18.6km/ℓ
月間走行距離1000km年間1万2000kmだった場合
ここでは、実走行をシミュレーションして「燃料代」で考えてみよう。
まず、WLTCモード燃費と実燃費を比べたとき、燃費達成率を70%とすると
RAV4 HYBRID E-Four:14.4km/ℓ
CX-5 XD 4WD:11.6km/ℓ
となる。
アクティブなユーザーが好む人気SUVだから、走行距離を長めに考えて月1000kmとすると、年間1万2000km。
1万2000kmを走るために必要な燃料量は次の通りだ。
RAV4 HYBRID E-Fourは833.3ℓのレギュラーガソリンを消費する。
一方のCX-5 XD 4WDは1034.5ℓの軽油を消費する。
これにそれぞれの単価
レギュラーガソリン:140円/ℓ
軽油:120円/ℓ
とかけて1年間の総燃料代をだすと
RAV4 HYBRID E-Four:11万6662円
CX-5 XD 4WD:12万4140円
となる。その差額は7478円。RAV4の方が燃料代が安く済むわけだ。
月に直すと623円の差となる。
月間1500km 年間1万8000kmのロングドライブ派は?
月に1500km走るヘビーユーザーなら年間1万8000kmとなる。同じように計算すると
RAV4 HYBRID E-Four:1250ℓ17万5000円
CX-5 XD 4WD:1551.7ℓ18万6204円
の年間総燃料代となる。差額は1万1204円、月額934円である。
月間500km 年間6000kmなら?
では、月に5000km走行のライトなユーザーだったら……
RAV4 HYBRID E-Four:416.7ℓ 5万8338円
CX-5 XD 4WD:517.2ℓ6万2064円
となる。差額は3726円、月額310円の違いである。
つまり、新型RAV4のハイブリッド4WDとマツダCX-5XD 4WDの燃費性能は燃料費を考えたらほぼ互角。当たり前の結論で申し訳ないが、スタイルや走り味で決めればいい。ロングドライブが多い人はディーゼルを、市街地走行が多い人はハイブリッドを選べばいい、という至極当然の結論となった。