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エンジンも電池もモーターも変更。デビュー以来最大の改良を受けたアウトランダーPHEVが2019年モデルで大幅に進化!


SUVタイプとしては世界初となるプラグインハイブリッド車のアウトランダーPHEV。自らを「自分で発電する電気自動車」と名乗る唯一無二の個性をもったモデルが、2019年モデルで大幅な進化を遂げる。「よりEVらしさを強めたSUV」の進化を体感した。




TEXT&PHOTO●甲斐貴之(KAI Takayuki)


PHOTO●三菱自動車工業

エンジンの排気量をアップし、モーター&駆動用電池の出力も向上

アトキンソンサイクルを採用する2359cc直列4気筒DOHC 16バルブの4B12。最高出力94kW/4500rpm、最大トルク199Nm/4500rpmを計上

  2013年のデビューから、全世界で16万台に迫る販売台数を記録しているアウトランダーPHEVは、世界でもっとも売れているプラグインハイブリッド車だという。EVモード/シリーズハイブリッドモード/パラレルハイブリッドモードを、状況に応じて使い分け可能な三菱自動車独自のPHEVシステムが高い支持を得ている理由で、2014年に特別仕様の“Sports Style Edition”を販売、2015年にフェイスリフトを実施。そして2017年には“S Edition”を追加するなど、発売以来順調にユーザーニーズに応えてきた。そしてこの夏に登場予定の2019年モデルは、これまで以上に大きなアップグレードを受ける。

リヤモーターの最大出力は10kWアップの70kW、最大トルクは195Nm。駆動用のリチウムイオン電池は容量をプラス15%(13.8kWh)とし、出力はプラス10%に向上している

 2019年モデルに施されたのは「滑らかで力強い加速や高い静粛性、EV航続距離をさらに向上させ、よりEVらしさを強めたSUV」への進化。つまりアウトランダーPHEVのユニークな特徴であるEVよりのハイブリッド性能を高めるもので、そのために選択された策はPHEVシステムの刷新と、S-AWCの熟成に代表されるパワートレーンのアップグレードだ。PHEVシステムは、エンジン排気量を2.0リッターから2.4リッターに拡大し、駆動用バッテリーは容量と出力をアップ、さらにジェネレーターとリヤモーターの制御変更にまで及ぶ。主要構成部品の約9割を改良するという大規模な刷新で、発電効率の向上/エンジン音の低減/加速性能の向上/EV航続距離の延長を実現する。

車両運動統合制御システム「S-AWC」に「SPORT」モード追加

アウトランダーPHEV 2019年モデルのS-Edition。リヤバンパーのデザイン変更とリヤスポイラーの追加が行なわれた

ダイヤキルティングを施した本革シートをS Edition、G Premium Packageに採用
フロントシートのサイドサポート部は形状を変更しサポート性を向上している


「SPORT」モードへの移行はシフトノブ後方に備わるスイッチをプッシュ

 前後に搭載する電気モーターを用いた「ツインモーターAWD」をベースに、ASC(アクティブ・スタビリティ・コントロール)とABS、AYC(アクティブ・ヨー・コントロール)を統合制御する「S-AWC(スーパー・オール・ホイール・コントロール)」は、車両の走行安定性を高めると共に、運転手へ“意のままにコントロールする”ドライバビリティを提供する。三菱自動車が育んできた4輪制御技術の集大成ともいえるS-AWCには、今回のアップグレードで新たに「SPORT」と「SNOW」のドライビングモードが追加され、これまで以上に幅広い運転状況に対応可能になった。

加速レスポンスアップと、旋回時の4輪のタイヤグリップを最大限引き出す「SPORT」モード

 今回の試乗は千葉県の袖ヶ浦フォレストレースウェイで行なわれたが、サーキットコースを走行すると「S-AWC」の恩恵は明らかだ。コーナーでの挙動は全長4695✕全幅1800✕全高1710mm、S-Editionでは1920kgの車体重量を計上するSUVらしい大柄なボディとは思えないもので、経験則としてある「この速度とこの車重のクルマなら、この曲率のコーナーではあんな挙動でラインはあの辺」という予測があてはまらず不思議な感触。予測では少し苦しくなるような速度とラインでコーナーに入っても、前後のモーターが駆動配分とレスポンスを前後独立制御して最適化するため、穏やかにクリアしていく。EV走行によってエンジン音が聞こえてこないのも、経験則による予測と実際の挙動のズレを大きくしているのだろう。この感覚は「NORMAL」でも顕著だが「SPORT」はなお鮮明で、こちらの動作を先読みして進んでいくようなフィーリングだ。また、「SPORT」は発電のためにエンジンをスタンバイさせている。「NORMAL」ではコーナーの出口でアクセルをワイドオープンしたとき、エンジンがかかるまで2拍ほど数えたのに対し、「SPORT」はその半分以下でエンジンが始動した。旋回性能向上とアクセルレスポンスのアップは、2019年モデルのアウトランダーPHEVに大きな武器を与えたと断言できる出来栄えだ。




 誕生から5年を経過したアウトランダーPHEVは、パワートレーンを中心に大幅な進化を遂げたが、他にも前後サスペンションにおいてショックアブソーバーのサイズアップや新型バルブの採用、ステアリングギア比のクイック化や電動制御の適正化、ボディでは構造用接着剤の塗布部位を拡大して剛性感を向上させるなど、いたる所に手が加えられている。デザイン面でもエクステリアはさらに洗練されているし、インテリアは質感を向上した加飾の採用など高級感を増した。激戦区であるSUVクラスの勢力図は、この夏大きく変わるかもしれない。

ミツビシ アウトランダーPHEV


全長×全幅×全高:4695×1800×1710mm ホイールベース:2670mm  車両重量:1890kg〜 エンジン形式:直列4気筒DOHC16バルブ 総排気量:2359cc ボア×ストローク:88.0×97.0mm 最高出力:94kW(128ps)/4500rpm 最大トルク:199Nm/4500rpm モーター最高出力:Ⓕ60kW(82ps)Ⓡ70kW(95ps) モーター最大トルク:Ⓕ137NmⓇ195Nm サスペンション形式:ⒻマクファーソンストラットⓇマルチリンク  ブレーキ:ⒻベンチレーテッドディスクⓇディスク タイヤサイズ:ⒻⓇ225/55R18 98H
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