MAZDA CX-5 [マツダ・CX-5]KF系
25S PROACTIVE
今日のOEMを除くマツダ車は、スカイアクティブ技術と魂動デザインに基づいて開発される。ボディサイズやエンジン排気量が違っても共通点が多く、ひとつの車種が機能を進化させると、時間を置かず他車に応用することも可能だ。そこで今のマツダ車は改良を頻繁に行う。
この代表が現行CX‐5だ。2017年2月に発売され、17年8月には改良を行って車線逸脱警報などの安全装備を全車に装着した。さらに、18年2月には大規模な改良を行っている。
18年2月の改良で注目されるのは、ディーゼルターボをCX‐8と同じ仕様に進化させたことだ。最高出力は従来の175㎰から190㎰に、最大トルクも42.8㎏mから45.9㎏mに高まり、実用回転域の駆動力を強めた。発進直後の低回転域から、余裕のある加速を楽しめる。3500rpm付近からは速度上昇が活発になり、フル加速時には4900rpmでシフトアップを行う。ディーゼルらしい実用回転域の強い駆動力と、ガソリン並みの吹き上がりを両立させた。エンジンノイズは上級車種のCX‐8よりは大きいが、ディーゼル車では静かな部類。燃費は2WDが19.0km/Lで、改良前に比べて1.0km/L良い。
ガソリン車もピストンなどに改良を施して実用燃費を改善。2.5Lには気筒休止技術を採用し、巡航時には2気筒で走れるようになった。開発過程では2気筒に切り換えた時と2気筒運転時のノイズや振動が課題となったが、ATのトルクコンバーターに振り子ダンパーを装着するなど工夫を施した。試乗してみると、2気筒から4気筒の切り換えは、ほとんど体感できないほどであった。
このように頻繁に改良するのは基本的に良いことだが、ユーザーからは「いつ買えば良いのか分からない。購入直後に改良されると後悔する」という声も聞かれる。昔のように2年置きに行うなど、周期を決めることも考えてほしい。
新エンジンの改良点を単刀直入に列挙 !!
【2.0L&2.5L ガソリン】
- ピストン、排気ポートの形状変更で実用燃費&トルク向上
- 冷却水流量を最適化しシリンダーの熱放出削減。暖気性向上
- インジェクターを変更し、燃料を確実に気化させロス軽減
- 4気筒中2気筒を止める、国内マツダ初「気筒休止」を2.5Lに搭載
【2.2L ディーゼル】
- 少ない燃料を多段&高圧で噴射する「急速多段燃焼」を採用
- ピストン、インジェクターなどへの新技術で、出力&トルクを向上
SUVらしい逞しさを感じさせる上質なインパネまわり。今回の改良で、20km/h以上で自動施錠する車速感応式ドアロックが全車標準となった。前後ドアスイッチにイルミが追加された。
上級の本革は、ホワイトのほかブラックも用意。前後ドアのパワーウインドウは、スイッチを強く押すと自動で全開、強く引くと自動で全閉する、CX-8でも好評の実用機能を新たに搭載した。
あるとないでは雲泥の差として、対象車拡大を望む声が多かったパワーリフトゲートと呼ぶ電動バックドアのオプション設定グレード枠が広がった。小柄なオーナーや女性にはとくに便利だ。
標準ナビ「マツダコネクト」に、デミオで搭載した自動位置演算ユニットを新投入。GPSで拾い切れなかった場所でも、より正確に自車位置を把握。操作は、従来通りシフト手前部分で行う。
ユーザーがもっとも身近に感じる大きな変化が、「360度ビューモニター」。前後左右の4つのカメラを切り替え、ときに俯瞰映像で安全を確認できる。15km/h以下で起動する。
SPECIFICATION
グレード名 | 25S プロアクティブ |
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全長×全幅×全高(mm) | 4545×1840×1690 |
室内長×室内幅×室内高(mm) | 1890×1540×1265 |
JC08モード燃費消費量(km/L) | 14.2 |
エンジン排気量・種類 | 2488cc・直列4気筒DOHC |
エンジン最高出力[kW(ps)/rpm] | 138(188)/6000 |
エンジン最大トルク[Nm(kgf・m)/rpm] | 250(25.5)/4000 |
乗車定員(名) | 5 |
タイヤサイズ | 225/55R19 |
価格 | 291万6000円 |
※ 全グレードの価格は、249万4800円(20S)〜352万6200円(XD Lパッケージ)
問:マツダコールセンター
電話:0120-386-919
URL:http://www.mazda.co.jp