パリで開催されるレトロモビルのようなイベント。博物館や美術館のように見学しては酔い、浸り、憧れることができる上に、希望すれば購入することができるのですから…。去る7月31日から8月2日にかけて開催された「オートモビル カウンシル2020」は、愛好家にとってはなかなか目が離せないイベントになってきたように感じます。
しかも今年は、記念すべき5回目となる開催。本来であれば、今年の春に開催されているはずでした。しかしながら、世界を脅かす新型コロナウイルス感染拡大を防止するため、延期されてこのタイミングとなった次第です。
おそらく大きな自動車関連のイベントでは、2月に横浜で開催されたノスタルジック2デイズ以来。それほど久しぶりのイベントだったのではないでしょうか。とは言え、依然として安心できる状況ではなく、むしろこの未曽有の自体、見えない魑魅魍魎との付き合いかたを手探りで模索している状況下での開催です。
エントランスでは、建物に入ってから5か所ほど設置された消毒薬、自己申告の他に主催者側でも改めて行われる非接触検温が二回。当然、基本的にマスク着用での見学。入場者数を制限する、といった、できうることはすべて行う。そんな厳戒態勢のなかでの開催となった今回のオートモビル カウンシル2020。しかし、そんな物々しい雰囲気を過ぎて会場に足を踏み入れると、長い歳月を駆け抜けてきたクルマたちがずらりと勢ぞろいしていました。それは、訪れるものを温かく迎え、見た者のこころに安らぎを与えるのものだったのです。
今回は、7月31日、イベント初日に会場を訪れて見学することができました。そのときの様子や、伺った話などを少し綴っておきたいと思います。