基本設計を変えないまま60年以上生産され続け、単一車種としては史上最多の2,152万9,464台という累計生産台数記録を持つ、ドイツが誇る伝説的大衆車「フォルクスワーゲン・タイプ1」。英語圏ではビートルやバグ、日本ではカブトムシ、ドイツではケーファー(Käfer、カブトムシの意)の名前で親しまれています。2003年の生産完了からすでに15年が経過していますが、その人気は衰えるどころか、ますます高まっていると言っていいかもしれません。
そんなフォルクスワーゲン・タイプ1を生まれ故郷のドイツで運転できるサービスが、首都ベルリンに存在します。今回は、タイプ1ファンはもちろんのこと、ドイツに出かける機会のあるかたにぜひ知ってもらいたいサービス、「Berlin Oldie Käfer Tour」について紹介します。
タイプ1に乗ってベルリンを観光しよう!
https://www.oldie-kaefer-tour-berlin.de/de
「Berlin Oldie Käfer Tour」には、大きく分けて2つのサービスが存在します。ひとつは「Tour」の名の通り、隊列を組んで観光すること。もうひとつは、クルマのレンタルサービスです。それぞれのサービスについて、詳しく解説していきましょう。
ひとつ目のサービスは、いわゆるベルリン観光ツアーです。もっともオーソドックスなプランが、タイプ1を自ら運転して、ベルリンの観光名所を隊列を組んで2時間でまわる、というもの。1台のタイプ1には2人から4人が乗車でき、それぞれ料金が異なります。2人乗車で99ユーロ90セント(約1万2,000円)、3人乗車で124ユーロ90セント(約1万5,000円)、4人乗車で149ユーロ90セント(約1万8,000円)。一人当たりで計算すると、かなりのお買い得と言えるのではないでしょうか。
実際に運転するのは、1969年から1997年までの、愛情を持って丁寧にレストアされた10台のタイプ1たち。中には、Hナンバー(historischの略。生産から30年以上経過し、かつオリジナル度の高いクルマに付与される、特別なナンバープレート)を付けたクルマや、サンルーフ付きのクルマ、そしてカブリオレモデルもあります!