近年人気のある、引越し業者を使わずにレンタカーや自分のクルマを使って行う引越し、いわゆる「セルフ引越し」。引越しにかかる費用をできるだけ低く抑えようとしている方に注目されています。ところが、日本において「セルフ引越し」を行う際に必要な「道路使用許可」や「駐車許可」の申請は、時間と手間がかかるかなり面倒な作業のひとつ。「こうした手続きを代行してくれる手軽なサービス、あったらいいな」と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ドイツには、そうした面倒な手続きを代行してくれるサービスが存在します。「道路使用許可」や「駐車許可」を取るのではなく、自分の使用したい場所を駐車禁止にしてしまう、「駐車禁止標識の設置代行サービス」があるのです!
今回は、自分でできることは何でも自分でやりたい国、いわば「セルフ引越し先進国」ドイツ発のこのサービスを、日本との「道路使用許可」「駐車許可」取得と比較しながら紹介していきます。
面倒な「道路使用許可」「駐車許可」の申請手続
日本でセルフ引越しをする際に、駐車禁止で取り締まられないためには、「道路使用許可」「駐車許可」のどちらかを申請する必要があります。「道路使用許可」は「作業中にそのクルマを動かせない状態」となる場合に必要な許可です。例えば、ピアノや冷蔵庫といった、クレーン車を使った作業を行う場合、作業が始まったら終わるまでクレーン車を動かすことはできません。こうした場合は「道路使用許可」を取る必要があります。
一方「駐車許可」は、「作業を中断してすぐにクルマを動かせる場合」に取得します。例えば、自家用車に積める椅子や机などの積み下ろしならば、必要に応じて作業をストップしてクルマを動かすことが可能ですよね。日本における、いわゆる「セルフ引越し」の場合はこちらに当てはまる場合が多いのかもしれません。
ところが、この「駐車許可」の申請がなかなか面倒です。実際に道路を使用する一週間以上前に、管轄している警察署に申請に行くのですが、必要書類が「免許証と車検証の写し」。つまり、レンタカーの車検証を一週間以上に前に警察署に持っていくことは事実上不可能なので、レンタカーを使用したセルフ引越しの場合「駐車許可」は申請することができないのです。