近年の車は一昔前の車と比較すると格段に燃費性能や環境性能が向上していますが、それでも車種によって燃費には大きな差があるのが現状といえます。そのため車選びの際には燃費性能をチェックし、燃料費の負担がどのくらいになるのかを把握することが大切です。
ここでは、スズキ「イグニス」の燃費についてご紹介します。
- イグニスのWLTCモードカタログ燃費と実燃費はこちら
駆動方式 カタログ燃費(km/L) 実燃費(km/L) 2WD 19.8 16.0 4WD 19.0 17.5 - ライバル車であるダイハツ「ロッキー」やホンダ「フィット」のハイブリッド車には燃費の数値では後れを取っている
- 取り回しの良さに加えて、高い悪路走破性を持つのが特徴
イグニスの燃費の特徴
イグニスは、減速時のエネルギーを利用して発電し、その電力を専用のリチウムイオンバッテリーに充電して加速時に利用するモーター機能付きの発電機「ISG」を搭載したマイルドハイブリッドシステムを全車に搭載し、燃費や環境に配慮しています。
また、アイドリングストップ時にエンジンを再始動させるタイミングを「標準」「快適優先」「燃費優先」の3パターンから選択できる「アイドリングストップ空調設定カスタマイズ機能」を搭載しているのもポイントです。
イグニスのカタログ燃費
イグニスのWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。
グレード | 駆動方式 | カタログ燃費(km/L) |
---|---|---|
HYBRID MG/HYBRID MV/HYBRID MF | 2WD | 19.8 |
4WD | 19.0 |
イグニスの実燃費
イグニスに乗っているオーナーの実燃費データを収集しているサイト「e燃費」によると、イグニスの実燃費(2023年9月13日時点)は以下のとおりです。
グレード | 駆動方式 | 実燃費(km/L) |
---|---|---|
HYBRID MG/HYBRID MV/HYBRID MF | 2WD | 16.0 |
4WD | 17.5 |
WLTCモード燃費は、信号や渋滞などの影響を受ける市街地モード、信号や渋滞などの影響を受けにくい郊外モード、高速道路での走行を想定した高速道路モードの3つのモードでの計測値を平均的使用時間配分で構成したもので、日本だけでなく国際的に使用されている燃費の計測方法です。カタログスペックとしてはこれまで日本で使用されてきたJC08モード燃費よりも低くなる傾向があります。
WLTCモード燃費は実際の車の使用環境により近い方法で計測されていますが、実燃費は気温や荷物の重量、電装品の使用などの影響を受けるため、ある程度カタログ燃費より悪化することは避けられないといえ、イグニスにおいても若干の悪化が見られます。
イグニスとライバル車のカタログ燃費を比較
イグニスのライバル車としては、少しサイズは大きいですがイグニスと同じ5ナンバーのクロスオーバーSUVであるダイハツ「ロッキー」や、コンパクトカーの代表格といえるホンダ「フィット」などが挙げられます。ここではこの2車種とイグニスのカタログ燃費を比較してみましょう。
ダイハツ「ロッキー」
5ナンバーのコンパクトなサイズ感でありながら、ミドルサイズSUVのようなタフなスタイルが魅力のダイハツ「ロッキー」。
ロッキーのWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。
グレード | 駆動方式 | カタログ燃費(km/L) |
---|---|---|
L/X/ Premium G | 2WD | 20.7 |
4WD | 17.4 | |
X HEV/Premium G HEV | 2WD | 28.0 |
イグニスとロッキーの燃費の比較では、4WDではイグニスにメリットがありますが、それ以外はロッキーがより低燃費を実現しています。
ホンダ「フィット」
出典:ホンダ「フィット」
コンパクトなボディながら広い室内空間や荷室を確保したホンダ「フィット」は、ユーティリティーの高さが特徴です。2020年4月に登場した現行モデルでは、5つの異なるタイプが設定され、ライフスタイルや好みに合わせて選択できるようになりました。
フィットのWLTCモードカタログ燃費は以下のとおりです。
グレード | 駆動方式 | カタログ燃費(km/L) |
---|---|---|
BASIC | 2WD | 18.7 |
4WD | 16.6 | |
HOME | 2WD | 18.5 |
4WD | 16.6 | |
RS | 2WD | 17.9 |
CROSSTAR | 2WD | 17.6 |
4WD | 16.1 | |
LUXE | 2WD | 17.9 |
4WD | 16.0 | |
e:HEV BASIC | 2WD | 30.2 |
4WD | 25.4 | |
e:HEV HOME | 2WD | 29.0 |
4WD | 25.3 | |
e:HEV RS | 2WD | 27.2 |
e:HEV CROSSTAR | 2WD | 27.1 |
4WD | 24.2 | |
e:HEV LUXE | 2WD | 27.6 |
4WD | 23.5 |
イグニスの燃費はフィットのガソリン車よりも低燃費ではありますが、フィットのハイブリッド(e:HEV)車はイグニスよりもさらに良好な燃費を実現しています。
イグニスの走行性能
出典:スズキ「イグニス」外観
イグニスでは大径タイヤを採用することによって180mmの最低地上高を確保しています。加えてアプローチアングルやデパーチャーアングルを大きくとり、ラフロードでの走行性能を高めています。
さらに4WD車には、雪道など滑りやすい道路環境において最適な駆動力を前後輪に自動で配分するビスカスカップリング式の4WDシステムを採用していることに加え、雪道などの滑りやすいシーンでの発進をサポートする「グリップコントロール」、急な下り坂などにおいて自動で一定の速度にコントロールする「ヒルディセントコントロール」を搭載。取り回しのしやすさと悪路走破性を両立させているのが特徴です。
走行性能の高さが自慢のイグニス
SUVテイストの車は多数登場していますが、ルックスにSUVの要素を取り入れただけ、というデザイン性を重視したモデルも多い中、イグニスは高い悪路走破性を備えている魅力的なモデルといえるでしょう。
コンパクトカーならではの取り回しやすさも魅力。ライバル車種のハイブリッドモデルには燃費では後れを取っている部分もありますが極端に燃費が悪い車種というわけではなく、時代に合った燃費性能はきちんと有しています。
車選びの際には燃費や走行性能などをしっかりと確認し、自分が納得できる性能を持つモデルを選びましょう。
よくある質問
Q1:イグニスのカタログ燃費はどのくらい?
A:イグニスのWLTCモードカタログ燃費は、2WD車が19.8km/L、4WD車が19.0km/Lで、グレードによるカタログ燃費の差はありません。
Q2:イグニスの実燃費は?
A:イグニスの実燃費は2WD車が16.0km/L、4WD車が17.5km/Lです。実燃費は気温や乗員の重量など外的要因の影響を受けるため、ある程度はカタログ燃費よりも悪化するのが一般的であり、イグニスにおいても若干の悪化が見られます。
Q3:イグニスのカタログ燃費をライバル車と比較すると?
A:イグニスのライバル車としてはダイハツ「ロッキー」やホンダ「フィット」があります。イグニスはこの2車種のハイブリッド車の燃費には後れを取っています。
※この記事は2023年9月時点の情報で制作しています