
今日11日、東海地方は、岐阜県と静岡県を中心に大雨となっています。今後、少しの雨でも、大雨災害の危険度が高くなる恐れがあります。雨雲レーダーの活用など、最新の気象情報をこまめに確認するようにしてください。
●岐阜県と静岡県で24時間降水量は200ミリ以上を観測
昨夜(10日)は、静岡県御殿場市付近で約110ミリの猛烈な雨を観測し、「記録的短時間大雨情報」が発表されました。東海地方は、岐阜県と静岡県で、たった1日で200ミリ以上の雨が降り、大雨となっている所があります。御殿場市では、総雨量は、すでに平年の8月1か月分の雨量を超えています。これまでの大雨で、地盤が緩んでいる所があります。雨が一旦止んでいる地域でも、周囲の状況に注意が必要です。土砂災害など大雨災害に厳重に警戒してください。
●明日12日まで前線は本州付近に停滞 大雨に警戒が必要
今日11日、前線は日本海側から東北地方に停滞しています。明日12日にかけて、同じような場所に停滞する見込みです。また、低気圧が、日本海側をたびたび通過するでしょう。低気圧や前線に向かって、暖かく湿った空気の流れ込みが続いていて、東海地方は、明日12日まで雨雲が発達しやすい状況が続く見込みです。
13日(水)は、前線が北上し東海地方からは離れるでしょう。ただ、湿った空気が流れ込みやすい状態が続くため、東海地方の一部で雨が降る見込みです。
●今後の雨の見通し 13日(水)は晴れ間が戻る所も
今日11日は、夕方までピークが続き、激しい雨や雷雨になる所があるでしょう。今夜には、東海地方の雨の降り方は弱くなる見通しですが、明日12日にかけて断続的に雨が降る見込みです。雨量はさらに増加し、土砂災害発生の危険度が高くなる恐れがあります。
13日(水)は、雨が止んで、晴れ間が出る所もあるでしょう。前線の影響で、静岡県を中心に雨や雷雨になる所がありますが、雨の範囲は狭まくなりそうです。
今日11日に予想される1時間降水量(多い所で)
愛知県 50ミリ
岐阜県 50ミリ
三重県 30ミリ
静岡県 50ミリ
明日12日に予想される1時間降水量(多い所で)
岐阜県 50ミリ
静岡県 30ミリ
●予想24時間降水量 同じような場所で雨量がさらに増える恐れ
明日12日にかけて、東海地方は引き続き、西から南寄りの風が吹く時間が長く、岐阜県や静岡県の山沿いなど同じような場所で、雨雲が発達しやすいでしょう。明日12日正午までに、岐阜県ではオレンジ色で示される100ミリ~200ミリ、一部では赤色で示される200ミリ~300ミリが予想されます。静岡県の山沿いでも、黄色で示される50ミリ~100ミリが予想されます。
お盆休みの旅行や帰省などで、慣れない土地にいらっしゃる方も多いと思います。周囲の状況、最新の気象情報に注意してお過ごしください。雨雲レーダーを活用したり、土砂災害や浸水害、洪水害に関しては、気象庁のHPにある「キキクル(危険度分布)」を確認するようにしましょう。自治体からの避難の情報に注意し、早めの安全確保を心がけるようにしてください。竜巻などの激しい突風や落雷、ひょうにも注意してください。
●土砂災害の前触れは
大雨によって土砂災害が発生する時には、前触れとなる現象があります。いざという時のために、ぜひ覚えておいてください。
1つめは、がけや地面にひび割れができることです。
2つめは、木が裂ける音や石がぶつかり合う音が聞こえたり、土のにおいがしたりすることです。
3つめは、井戸や川の水、湧き水が濁ることです。湧き水が止まる場合も、前触れの一つです。
4つめは、がけや斜面から水が湧き出たりすることです。
そのほか、小石がバラバラと落ちてくる、地鳴りや山鳴りがする、雨が降り続いているのに川の水位が下がる、樹木が傾く、などがあります。このような時は、土砂災害の危険が高まっています。すぐに周りの人に声をかけて、安全な所へ避難してください。