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花粉の飛散量は、21日(金)にかけて九州から東北で「少ない」予想。日本海側は雪・低温と、花粉の飛散量は抑えられそう。寒波が抜けたあとは、一気に飛散量が増えるおそれも。万全の対策を。
●しばらく「少ない」予想
花粉の飛散量は、21日(金)にかけて、九州から東北で「少ない」予想です。
今日16日(日)は、九州から関東では朝まで、北陸と東北は昼頃まで雨や雪の降る所がありますが、次第に天気は回復するでしょう。花粉の飛ぶ量は少ないものの、雨あがりは花粉が飛びやすくなります。油断せずに対策をしてください。
17日(月)は次第に冬型の気圧配置に変わり、上空には強い寒気が流れ込むでしょう。1週間程度は寒気が居座る予想で、日本海側はふぶいて大雪になる所があり、太平洋側も山沿いを中心に雪が降りそうです。晴れても北よりの風が強く、朝晩を中心に厳しい寒さが続くでしょう。寒波が抜けたあとは気温が上がり、25日(火)頃から花粉の飛散量が一気に増えるおそれがあります。
●花粉が飛びやすい条件
花粉が飛びやすい条件には、大きく3つあります。
① 「晴れて気温が高い日」
スギの雄花は気温が上がると花が開きやすくなります。さらに、晴れて気温が高い日は、上昇気流が発生しやすく、花粉が舞い上がりやすくなります。
② 「空気が乾燥して風が強い日」
湿度が高いと、花粉が湿気を吸って重くなるため、遠くまで飛びにくくなります。一方、空気が乾燥して風が強い日は、都市部から離れた森林からも花粉が飛んできやすくなるため、いっそう注意が必要です。
③ 「雨の翌日以降や気温の高い日が2~3日続いた後」
雨の翌日以降は、雨の日に飛散しなかった分と、その日に飛散する分が重なって、より多くの花粉が飛びやすくなります。さらに、雨で地面に落ちた花粉が舞い上がることもあり、いっそう飛散量が多くなるといわれます。また、気温の高い日が2~3日続いた後も花粉がより多く飛びやすくなります。
●外出時の花粉対策
花粉症の症状を緩和させるには、花粉を避けることが大切です。マスクやメガネをつけ、衣類も工夫しましょう。
① メガネ
メガネを使用しない場合に比べて眼に入る花粉量はおよそ40%減少し、防御カバーのついた花粉症用のメガネではおよそ65%も減少するという実験結果があります。
② マスク
感染症予防として使用している方も多いかと思いますが、花粉を吸いこむ量もおよそ3分の1から6分の1に減らすことができます。マスクは顔にフィットするものを選ぶことが大切です。また、マスクの内側にガーゼを当てること(インナーマスク)でさらに鼻に入る花粉が減少することが分かっています。
③ 衣類の工夫
一般的にウール製の衣類などは木綿や化繊に比べて花粉が付着しやすく、花粉を屋内に持ち込みやすくなります。ウールの花粉のつきやすさは、綿に比べるとおよそ10倍にもなります。外出の際は、外側にウール素材の衣服を着ることは避けて、表面がツルツルした素材の上着を選ぶようにしましょう。