
<ヤクルト1-3阪神>◇22日◇神宮
ヤクルトは守備のミスが響き、阪神に延長戦で競り負けた。借金22となった。
延長10回。石山泰稚投手(36)が1死満塁から熊谷に決勝の2点中前適時打を浴びた。満塁のピンチは四球と中堅の岩田幸宏外野手(28)の落球(記録は中前打)の自滅で迎えていた。首位を独走する虎が見逃してくれるわけはなかった。
同点に追い付かれた5回の失点も、三塁の村上宗隆内野手(25)の適時失策だった。5回1死三塁、主砲が強烈なゴロをトンネルで後逸。試合は振り出しに戻った。
高津臣吾監督(56)は「最後は四球と(実質)エラーというのが非常に大きかった。守れないと、失点に直結とは言わないですけど、結びつくケースが多い」と守備の乱れを敗因に挙げた。
打線は村上の9号ソロで先手を取った。4回1死、阪神高橋の高め142キロツーシームを捉え、左中間席に運んだ。逆方向ながら、球団計測で打球速度は179キロと規格外の広角打法だった。ただ、得点はこれだけだった。
阪神先発高橋には6回までに11三振を喫した。高津監督は「球が低いので。なかなか打球が上がらなかった。落ちる球に注意はしたが、手を出すシーンが目立った。ビデオをたくさん見て挑んだのですが、高さがいいので難しかった」と話した。
先発高梨裕稔投手(34)は6回5安打1失点(自責0)だった。安定感ある投球を続ける右腕について、高津監督は「よく投げましたね。いい状態を今週もキープしたまま、いいピッチングだった」とたたえた。