
<ロッキーズ5-9ドジャース>◇21日(日本時間22日)◇クアーズフィールド
【デンバー(米コロラド州)21日(日本時間22日)=四竈衛】昨季世界一で地区首位を走るドジャースは、22日(同23日)からゲーム差1の2位パドレスの敵地サンディエゴへ乗り込み、今季最後の直接対決3連戦に臨む。前日の登板中、右太ももに打球を受けた大谷翔平投手(31)は、ロッキーズとの4戦目でスタメンから外れ、父親リストに入った4月以来の完全休養となった。それでも、ド軍は投打の歯車がかみ合って快勝。好ムードで首位攻防戦を迎える。
◇ ◇ ◇
ここまでの3試合でまさかの1勝2敗。昨季覇者ド軍が、地区最下位のロ軍相手に、これ以上、取りこぼすわけにはいかなかった。まずは初回、2番フリーマンの特大2ランで先制。2回には、9番ロハスのセーフティースクイズで追加点をもぎ取るなど、「スモール・ベースボール」の要素も織り交ぜ、5イニング連続得点でリードを広げた。投げては、先発左腕カーショーが6回途中まで3失点と粘投。大量リードにも守られ、難なく8勝目を挙げた。
試合後のロバーツ監督は「初回に2点を取って、クレイトン(カーショー)がやるべきことをやってくれた。今日は打線に活気があった」と、会心の快勝劇を納得の表情で振り返った。大谷、T・ヘルナンデスが休養しても、最後は横綱相撲で2勝2敗。「願わくば4試合とも勝ちたかったが、それはそれで仕方ない。ただ、いい形でサンディエゴに行ける」と、負け越し回避に胸をなで下ろした。
パ軍相手には前週の本拠地3連戦でスイープし、首位の座を奪回。今季は8勝2敗と優勢ながら、「Beat LA(LAをやっつけろ)」の大合唱が響く、熱狂的な敵地では何が起こっても不思議ではない。しかも、初戦の相手は難敵ダルビッシュ。前回対戦では、ド軍打線が4回4失点と攻略したものの、同じ轍(てつ)を踏むようなダルビッシュではない。
同監督は「サンディエゴでは、いい野球をするだけだ。彼らは持っているすべてをぶつけてくるだろう」と、総力戦への覚悟を口にした。完全休養した大谷だけでなく、故障離脱していたスコットやイエーツの救援陣が順次復帰予定。また、3戦目の先発は山本に決まった。ポストシーズンさながらの「ヘビー級タイトルマッチ3連戦」では、「大谷VSダルビッシュ」だけでなく、随所で見応えのある対決、駆け引きが見られそうだ。