
中日中田翔内野手(36)が現役引退を決断したことが14日、分かった。大阪桐蔭から高校生ドラフト1巡目の鳴り物入りで日本ハムに入団。巨人、中日とわたり、通算309本塁打をかっ飛ばしたスラッガーが残した「言葉」をまとめた。
▼2005年7月29日 大阪桐蔭のスーパー1年生として投打で活躍し、大阪大会を制す。
「優勝できてよかったです。ピッチャーではすごいストレートを投げる辻内さんが目標。打者では平田さんを目標にしています」
▼2005年8月19日
甲子園の準決勝で駒大苫小牧(南北海道)に敗れ最初の夏が終わる。
「今の先輩と、もう少し野球をやりたかった。(1回戦で放った)ホームランボールは宝物です。野球は1人でやるもんじゃないと思った。辻内さんはあそこまで連投して通用するんだからすごい。普通の人以上に努力してましたから」。
▼2007年7月30日 3年夏は大阪大会決勝で金光大阪に敗れる。
「どうしても甲子園に行きたかった。これが最後なんて、分からなかった」
▼2007年9月9日 高校通算87本を放ち、10日にプロ志望届を提出
「プロでやるのが夢だった。どこでもやりたい」
▼2007年10月3日 高校生ドラフトで阪神、オリックス、ソフトバンク、日本ハムの4球団が競合し日本ハムが交渉権を獲得。
「優勝して強いチームだと思う。連覇はできないことだけど、それをやってのける。魅力を感じる」
北海道の印象は
「白い恋人!」
▼2007年12月10日 日本ハム新入団会見で初めてユニホームを通し
「かっこいいと思います。田中幸雄さんがつけていた番号なのでプレッシャーはあるけど、ファンにも幸雄さんにも失礼にならないようプレーしていきたい」
▼2009年4月22日 20歳の誕生日を迎え「酒とタバコができるぐらいかな。『何かやらかしたら、少年Aや少年Bじゃなくて、中田翔で書かれるんだから』と言われた。二十歳の仲間入りしたわけなんで、意識を高く持ちたい。野球だけじゃなく、私生活でも責任のある行動を取りたい」
▼2010年7月20日 ロッテ大嶺からプロ3年目で初本塁打
「すごくうれしかったです。頭の中が真っ白になった。気持ちよかったです。涙? 泣きませんよ」
▼2012年1月12日 前日11日に婚姻届を出したと発表。「家族ができて、より一層気が引き締まる思いです。一緒にいても気を使わないし、楽なんです。それがいいんだと思う」
▼2012年10月2日 リーグ制覇しプロ5年目で初めてビールかけを体験。「優勝というものを味わったことがないので…最高の一言です」
▼2013年3月18日 WBCに最年少野手として参加し、レギュラーとして活躍。「先輩方にいろんなことを教えてもらった。チームワークの大切さであったり、技術的なことであったり。この経験を次に生かしたい」
▼2016年10月29日 日本シリーズを制し日本一
「チームが1つになれば負けることがないと自分自身信じていた」
▼2019年3月29日 開幕戦のオリックス戦10回1死満塁から開幕戦では史上3人目のサヨナラ満塁本塁打。目の前で西川、近藤が申告敬遠され「あるとは思っていたけど、目の前で見たら、ナメてるのかなと思って、すごく気合が入りました」
▼2021年8月20日 8月4日に日本ハムで同僚選手に暴力行為を行い、11日に無期限出場停止処分を受けていた。巨人へのトレードが決まり
「自分を見つめなおして野球人として、人としてしっかり前に進んでいきたい。(日本ハムでの)14年間は決して忘れることはないですし、本当にこういう形でチームメートにコメントを出すのは申し訳ない。みんなには感謝しかないですし、(栗山)監督もいろいろ自分のことを考えてくれていたので、ありがたかった」
▼2021年9月13日 不振で休日返上練習を行い、長嶋茂雄終身名誉監督約1時間、直接指導
「僕のために時間をつくっていただき感謝の気持ちでいっぱいです。しっかり結果で恩返しができるように今後も継続して精進してまいります」
▼2023年11月15日 22年オフに結んだ3年契約に契約を終了できる選択権(オプトアウト)が付与されていた。推定年俸3億円の契約を2年残して契約破棄を申し入れ、解除された
「野球を続けるチャンスを与えてくださった読売巨人軍の皆さまには、感謝してもしきれません。今の自分は打席に立ち続けたい、グラウンドに立ち続けたい、その気持ちでいっぱいです」
▼2023年12月6日 中日と2年契約6億円で正式契約し、日本ハム時代と同じ背番号「6」に
「中日、監督の気持ちも、うれしかった。何か自分の中で火がつくものがあった。年齢に関してはラストスパート。全力でやる。またレギュラー争いのスタートラインに立てる。最後はここでやりきりたい気持ちは強い」。
▼2025年4月16日 広島戦後、野手を実家に招き、母香織さんの手料理でもてなす「中田会」を開催。
「少しでも息抜きになればうれしい。自分たちの元気な姿を母親に見せることができてよかった。一番はみんなとワイワイできたのがすごく楽しかった」
▼2025年4月19日
DeNA戦で今季1号。体重を17キロ絞ってシーズンイン。「昨年は腰の状態も一時期耐えられないくらいだったが、今年はちょっと持っている。体だけ考えたら、やせてよかった」
▼2025年8月7日 5月13日以来の1軍復帰
「1打席、1打席かみしめて立ちたい。出番が与えられたポイントでスイングしたい。けがをしないように体と相談しながら」