
<天皇杯:東京V1-2名古屋>◇13日◇4回戦(ラウンド16)◇東京・味スタ
名古屋グランパスFW木村勇大(24)が、古巣相手に恩返しの活躍を見せた。4日に東京Vから移籍して、わずか9日で公式戦初スタメン。2-1の逆転勝ちに貢献して2年ぶり8強をよんだ。
1点を追う前半26分だった。FW永井の右クロスに対して、ゴール前での競り合いを制して、力強くヘディングシュート。相手GKが前にはじいたこぼれ球に反応したMF内田の同点ゴールを引き出した。
東京Vでは昨季10ゴールと存在感を示した。だが背番号10となった今季は20試合2ゴールと苦戦。かつて、ラモス瑠偉氏も背負った伝統のエースナンバーを手放して、移籍した。「普通だったら、拍手されることではない」と葛藤した。
逆転勝利後、古巣サポーターのいるスタンドに駆け寄って約5秒間頭を下げた。降り注いだ拍手に「ヴェルディで学んだことをもっと進化させたい」と決意を口にした。【泉光太郎】