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大谷翔平の父・徹さんが野球を通じて伝えたいこと…監督務める金ケ崎リトルシニアがLAで親善試合


トーランス市の高校一年生チームからスナック菓子をもらって笑顔の金ヶ崎リトルシニアの選手たち(撮影・斎藤庸裕)

<Nobu's Eye>

岩手・奥州市と昨年10月から友好都市関係を結んでいる米トーランス市で8日(日本時間9日)、日米親善試合が開催された。全6試合の初戦で、ドジャース大谷翔平投手(31)の父・大谷徹さん(63)が監督を務める金ケ崎リトルシニアは、高校1年生を中心とした現地のチームを15-3で圧倒した。子どもたちが、国際交流をする意義とは-。MLBでの大谷に密着取材歴8年目の斎藤庸裕記者がコラム「Nobu’s Eye」で、徹さんが米国の地で語った、野球を通じて未来ある子どもたちに伝えたい思いに迫った。

   ◇   ◇   ◇

最終回、大差で勝っていても金ケ崎リトルシニアの選手たちは、必死に、全力で守っていた。点差は関係ない。懸命に白球を追う姿に、敗色濃厚だった相手ベンチの選手たちが立ち上がり、拍手を送った。ロサンゼルスのグラウンドには互いをたたえ合う、リスペクトの精神があふれていた。

そんな様子を、チームを率いた徹さんは、温かいまなざしで見つめていた。野球界を背負っていく若い世代に米国で野球に触れてほしいと思った理由と意義は、このシーンに凝縮されているように思えた。

「ロサンゼルスで試合するなんて、子供たちにとってはやっぱり、いい経験。今後来られるか、大人になってからも、来られるか分からない。でも、この時期に海外のチームとできるのは本当に幸せだと思う。天気もいいし、僕も初めてなんですけど、いい経験させてもらってると思います」

快晴の野球日和。異国で、子どもたちと野球の試合を戦う。その貴重さをかみしめる。試合前、両チームで整列し、掲げられた日米の国旗を見ながら、それぞれの国歌に耳をすませた。

試合では、教え子たちが日々の鍛錬の成果を発揮して圧倒した。だが、徹さんは勝敗を超えたところに目を向けている。「野球、同じベースボールで、ルールも同じなんだけど、野球の違いは経験できると思う」。海外選手の身体能力の高さ、個々に秘めた才能。「体の大きい子で強いボールを投げる。打球速度が速い。走ることに関しても、おそらく速いですよ。そんなことを経験すると、彼らもやっぱり『負けてなるか』と。もっと練習するんじゃないですかね」と、うれしそうに語った。

新しい発見と刺激に期待する一方、日本人らしさにも誇りを持つ。

「プレーそのものだけではなくて、やっぱり日本人って礼に始まって礼で終わるとか、そういう礼儀的なところってあるじゃないですか。1人の人間として当たり前のことをできるっていうところがいいと思うので伝えられたらいいなと」

礼を重んじ、感謝を込める。その姿勢は、息子の翔平がメジャーで体現している。第1打席に入る前、相手チームの監督にあいさつを欠かさない。野球をプレーする前に、礼儀をきちんとする。「翔平もそういう部分は十分に教育されていて。コミュニケーションを取る意味でっていうのも多分あると思うし、ああいうことをできるんだから、多分みんなできると思うんですけど、やり始めが難しいと思うんですよね。今じゃ普通にやって、相手の監督さんも笑顔で答えてくれるでしょう。なんか不思議ですよね」と、穏やかな表情で語った。

約1週間の滞在で異文化と触れ合う日々を送る子どもたち。「修学旅行の、付き添いの先生みたいな感じ」と笑いつつ、子どもたちに願いを込めた。

「今回、ホームステイでお世話になっている中で、感謝の気持ちを持って、あいさつだけはちゃんとしてねっていう話はしていて。野球を通じて、そういうことも学べていけば人間的にも立派になると思うし、そこもやっぱり大事なのかなという風に思います。まだまだできていないので」

野球人として、1人の人間として、さらなる成長をしてほしい-。若い選手の将来を語る目力は強く、真っすぐだった。

○…金ケ崎リトルシニアの三浦孝介主将(15)は、日米の野球の違いを実感した。本塁打を放ち、大勝に貢献。その上で「日本とやっぱり野球スタイルが違うと感じました。送球とか、打球速度、スイングスピードだったり、こっち(米国)の方が豪快だなと思います」と振り返った。チームとしてて心がける意識については「シンプルですけど、全力疾走すること、2ストライクまでフルスイングすること。あとは、連係の声かけとか、基本中の基本ができていれば、勝利が近づいてくる」と語った。

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