
<巨人-ヤクルト>◇7日◇甲子園
ヤクルト石川雅規投手(45)がバットでも大記録を達成した。
5回2死、巨人田中将大投手(36)から中前打を放った。今季初安打となった。
これでDeNA三浦大輔監督(93~16年)に続き、投手では史上2人目となる24年連続安打となった。三浦監督はプロ2年目からで、新人から24年連続は、投手では初。野手を含めて見ても、89~15年谷繁元信氏(日刊スポーツ評論家)の27年に続く、歴代単独2位となる記録。いずれも23年で並んでいた59~81年張本勲氏、65~87年衣笠祥雄氏、70~92年門田博光氏のレジェンド打者の記録を抜いた。
投手だからこそ、投手が打つことの影響が分かる。投手として、24年連続勝利の金字塔を打ち立てた翌4月10日も、「打ちたかったですよ。『ちくしょー』と思っていました」と同9日阪神戦で8球粘った末の二ゴロだった5回の打席を本気で悔しがっていた。「まずバントをしっかり。あと自分が相手のピッチャーが粘られると、やっぱり嫌なので。そういう意味でも簡単にアウトにはならないぞ、というのはあります」。まず犠打を確実に決めることを心がけつつ、走者がいない場面や2死の打席では、9人目の打者の意識を強く持つ。
セ・リーグは27年シーズンからDH制の導入が決まった。「僕はルールに従ってやるだけですが、世界のルールっていう意味では、すごくいいことなのかなと思います。ヒットを続けるというのは、必死にやってるだけ」と受け止めていた。来季で見納めとなる“投手の打撃”。ベテラン左腕は、打者石川としても偉大な記録を伸ばした。