
FIFAクラブワールドカップ(W杯、日本時間15日午前4時開幕)2025に臨む浦和レッズMF原口元気(34)が12日(日本時間13日)にベースキャンプ地の米オレゴン州ポートランドからオンラインで取材に応じ、開幕目前のチーム事情や心境を語った。
浦和は5日に渡米し、準備を進めている。原口は「ここまで環境に適応するのに時間がかかった。早く現地入りしたのは賢明だった」。時差はもちろん、日本とは異なる深い芝であったり、使用球も軽く感じられそうで「慣れるのに数日かかった」と説明した。
初戦(日本時間18日午前4時)はアルゼンチンを代表する強豪リバープレートが相手。チーム分析は進んでおり、「個々のレベルが高い。守り切るのは困難な相手」とまで言う。
ただ浦和は守りに定評があり、相手のスキを突くカウンター攻撃を持ち味とする。戦術的なことは伏せたが「どこを突いていくか具体的にやっている。Jリーグのチームとは違う戦い方をしていく」。そして互角の展開に持ちこむためには「相手が思っている以上の技術力、強度で来た時に驚かない、そういうファーストインパクトに驚かないことが大事。そこをしのげば、いったん緩やかな時間帯になる。そこは肝になる」と説明した。
原口と言えば、日本代表で2018年W杯ロシア大会に出場し、レギュラーとして16強進出に貢献。決勝トーナメント1回戦のベルギー戦では先制点を挙げるなど“W杯”という大舞台には強い。
「W杯のゴールは僕のハイライトとして出てきてしまうが、それ以上のインパクトを残せていないのは悔しいと思っている。それと比べるわけではないけど、今大会で原口元気の新しいインパクトになるようなゴールを決めたいなと思います」と誓った。
目標とするところは決勝トーナメント進出(16強)。同じE組に欧州チャンピオンズリーグ準優勝のインテル・ミラノ(イタリア)がいることを考えれば、2位突破が現実的だろう。となれば次の16強はF組1位が相手で、順当ならドルトムント(ドイツ)との対戦が見えてくる。長くドイツでプレーした原口は「グループリーグを突破して次がドルトムントとなれば、相手には友人が1人いる。こんな大きな舞台で友人と戦えたらうれしい」とも口にした。
何はともあれ、まずは初戦。そのリバープレート戦が今後を占うという意味で最重要な一戦となってくる。「一番大切なことは格上にサプライズを起こさないといけない。そのためには相手の嫌がるプレーをやり続ける事がポイントになる」。大勢のサポーターが現地応援することも踏まえ「世界に誇れるファン・サポーターだと思う。いろんなクラブでプレーしてきたが、僕の中でベスト。一緒にアメリカでも戦ってサプライズを起こしたいし、日本にこんな素晴らしいクラブがあるんだと示したい」と熱い言葉を投げかけた。