イスラエルが13日にイラン国内の核施設などを空爆したことへの報復として、イランは同日夜(日本時間14日未明)、弾道ミサイルによる大規模な攻撃をイスラエルに対して行った。
むき出しになった住宅の鉄筋、押しつぶされた車――。13日夜、イランのミサイルが着弾したイスラエルの商都テルアビブ近郊の現場を毎日新聞現地スタッフが訪れると、複数の建物が破壊されており、攻撃の激しさを物語っていた。
現場はテルアビブ近郊の人口密集地。数十棟の建物が被害を受け、少なくとも1棟が全壊した。数百人が避難を強いられ、2人が重傷だという。大勢の救急隊員が暗闇の中、ライトを照らしながら、がれきの下に取り残されている人がいないか、確認を進めていた。
地元当局によると、イスラエルではイランの攻撃で少なくとも40人以上が負傷。イスラエル軍は大半を迎撃したとしているが、一部は防空網を破って着弾した。交流サイト(SNS)上には、テルアビブ近郊の住宅地に一直線にミサイルが着弾した後、炎上する動画が出回っており、民間人居住地域でも被害が確認された。
イランからの攻撃は14日未明まで続いた。テルアビブ近郊に住む現地スタッフの自宅近くにもミサイルが着弾し、炎が上がる様子が確認できた。同様に、エルサレムでも13日夜、複数回、サイレンが鳴り響いた。上空にはミサイルが飛び交い、迎撃するたびに大きな爆発音が聞こえた。【エルサレム松岡大地】