
<とっておきメモ>
<阪神4-0ヤクルト>◇2日◇甲子園
子どもたちの前でMVPの輝き再び! 阪神村上頌樹投手(26)がチームの完封一番乗りで、両リーグ単独トップの5勝目を挙げた。スコアボードの両軍オーダーが平仮名と片仮名表記になるなど、「ゴールデンウイークこどもまつり」として開催された3連戦の初戦。ヤクルト打線相手に5安打7奪三振の快投で連敗を4で止め、子どもたちを喜ばせた。昨季7勝に終わった23年のMVP右腕が完全復活、無双の勢いだ。
◇ ◇ ◇
今年の村上はすごい-。最初にそう口にしたのは前監督の岡田オーナー付顧問ではなかったか。2月の宜野座キャンプで、ブルペンの真ん中、岡田氏が座るまさに目の前のレーンで剛球を披露した。この場面について、わざわざ岡田氏の正面を選んだのか、と聞かれる村上は「たまたま真ん中が空いていたってだけなんですけどね」と苦笑した。
直球の質が戻っているのは紛れもない事実だ。開幕広島戦の8回のこと。先頭菊池に、カウント1-2から投げた146キロの速球は、真ん中低めから伸び上がるようにストライクゾーンに決まった。巧打者が手を出せなかった。受けた坂本は「衝撃でした。とんでもないボールでした」と明かした。坂本によると今年の村上の速球は「圧力」が昨年と全然違うという。オフからフォームを見直し、磨いてきた成果。ここまでの成績を見ると、MVPに輝いた23年以上の成績を残す可能性を期待させる。【柏原誠】