
<西武1-0ソフトバンク>◇19日◇ベルーナドーム
あぁ、勝利が遠い…。ソフトバンクが今季2度目の完封負けを喫し、小久保政権初の5連敗となった。西武隅田を前に打線が沈黙し、4安打無得点。2度、得点圏に走者を進めるも、好機であと1本が出ず。7回以降は1人の走者を出すこともなく、1-0で競り負けた。近藤、柳田ら主力が相次いで負傷離脱し、攻撃力の低下は否めない。昨季のパ王者が波に乗れず。今季ワーストタイの借金5と単独最下位から抜け出せない。
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勝利が何とも遠い。1点を追う9回2死。最後はソフトバンク栗原が見逃し三振に倒れ、打席内で天を仰いだ。西武隅田の前に4安打完封負け。今季ワースト5連敗は小久保政権では初の屈辱だ。試合後、小久保監督は「この流れを、みんな必死に何とかしようとしている。このまま、ズルズルいくわけにはいかない」。言葉を振り絞り、厳しい現状に前を向いた。
好投手左腕を攻めあぐねて決定打が出なかった。3回。先頭の7番牧原大、8番海野の連続安打で無死一、二塁と好機を演出する。9番佐藤直は投犠打を決め、1死二、三塁とチャンスを拡大した。だが、今季初の1番スタメン起用された緒方、2番今宮が2者連続空振り三振。1点を追う5回は無死二塁も、後続が3者凡退に倒れた。指揮官は「いいピッチャーなので。そんなに点は取れない」と脱帽。淡泊な打線に「三振してはいけない場面で、バットに当てる技術を上げていかないと」と渋い表情だった。
負のデータを覆すこともできなかった。試合前時点で大関が西武戦で先発登板時の味方打線は41イニングで4得点。この日も7回1失点の好投に応えることができず援護点を届けられなかった。前夜は無安打、1得点と“ノーヒットワンラン負け”を喫したばかり。2日連続で沈黙し、敵地のタカ党のため息が充満した。
チームは近藤に、柳田、正木と主力が相次いで負傷離脱し、得点力不足は否めない。5連勝後に、5連敗と再び借金は5に膨らんだ。小久保監督は「明日1つ勝って(福岡に)帰りたい」。同一カード3連敗阻止へ、気持ちを切り替えた。