
<オリオールズ6-2ガーディアンズ>◇17日(日本時間18日)◇オリオールパーク
「オールドルーキー」のオリオールズ菅野智之投手(35)が17日(日本時間18日)、本拠地でのガーディアンズ戦に先発。今季チーム最長の7回2失点と好投し、地元初勝利となる2勝目(1敗)を挙げた。
移籍後初の中4日登板ながらも、抜群の制球力で無四球投球。オ軍の今季初となる連勝の原動力となり、ア・リーグ東地区最下位脱出に導いた。
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慣れないはずの中4日でのマウンドでも、菅野は持ち前の快テンポでアウトを重ねた。日本時代にはなかったピッチクロックを意に介する必要もないほど、リズム良く、プレートに足をかけ続けた。2回まで6者連続凡退と好発進した一方、3回には下位打線に連続ソロを浴びて逆転された。それでも引きずらないところが、百戦錬磨のベテランだった。「ある程度は、ミーティング通りに投げられていた。その後も切り替えていけました」。打線が逆転した4回以降、走者を背負っても、バットの芯を外し、丁寧にゼロを並べた。
4点リードで迎えた7回、先頭打者に内野安打を許したものの、遊ゴロ併殺。ラスト87球目を空振り三振で締めくり、一瞬、雄たけびを挙げた。ベンチへ戻る際は地元ファンにスタンディングオベーションで出迎えられた。中4日での登板にも、「最善の準備をして、前回もそんなに球数(73球)を投げていなかったので、特に問題なく投げました」と、落ち着いた口調で振り返った。
開幕前、優勝候補に挙げられながら波に乗れなかったオ軍は、今季初の連勝を飾った。それでも、立役者となった菅野は、表情を崩すことなく言った。「まだまだ1試合なので、もっともっと積み重ねていかないとなという気持ちです」。デビュー4試合目とはいえ、「だいぶ環境にも慣れてきました」と、客観的な視点と沈着冷静さは変わっていない。21歳の二塁ホリデーをはじめ、この日のスタメンでは35歳の菅野が最年長。結果だけでなく、その言動、立ち居振る舞いからも、だれもルーキーだとは思っていない。
◆菅野の中4日登板 先発→先発の間隔が中4日は巨人時代に4度あり、通算2勝1敗、防御率2・28だった。
▽オリオールズ・ハイド監督(好投した菅野について)「変化球をうまく織り交ぜて、7回を効果的に投げていた。少ない球数で長いイニングを投げてくれてファンタスティックだ。春季キャンプの時から見てきた通りで、彼は(打者を)歩かせないね」。