
セレッソ大阪は12日、本拠地ヨドコウ桜スタジアムで鹿島アントラーズと対戦する。
翌13日は、地元では55年ぶりとなる大阪・関西万博が開幕する。会場の大阪湾に浮かぶ人工島・夢洲(ゆめしま)は大阪市此花区にあり、C大阪の練習場も同区の舞洲(まいしま)というお隣さん。万博会場に最も近いJクラブが、その前祝いに記念勝利を目指す。
24年パリオリンピック代表DF西尾隆矢(23)は、大阪・八尾市生まれ。夫人と子どもがおり、万博は家族サービスで訪れる有力候補地になる。
「興味はありますよ。もちろん、ニュースでも見ているし、ぜひ機会があれば行ってみたい」
万博の影響で、C大阪が活動している舞洲も交通渋滞の可能性がある。選手も練習時間に間に合うか、神経を使う必要がある。西尾も「交通量が多くなり、渋滞するんじゃないかとは思う」と話す。
チームは開幕から2勝3分け4敗と現在は暫定15位に低迷。ホーム鹿島戦は10年5月5日の勝利を最後に、12連敗という最悪の相性が継続している。先発が予想される西尾は強気に言う。
「チーム全体が、決して下を向いているわけではない」。昨季まで2年間同僚だった鹿島FWレオ・セアラとの対戦には「すごくいい選手。でも、一緒にやってたからこそ、やられたくはない。絶対に点は取らせないように、守備陣で言っている」と気合十分だ。
8日はプロ野球オリックスの試合で、西尾が始球式の大役を務めた。京セラドーム大阪のマウンドに立って「貴重な経験ができた」。
今度は自身が8歳だった10年を最後に、引き分けさえ許してくれないホーム鹿島戦に勝つのみ。15年ぶりの白星が、55年ぶりという地元開催の万博開幕の前祝いになる。