<明治安田J1:川崎F3-3横浜>◇9日◇第5節◇U等々力
川崎フロンターレと横浜F・マリノスの「神奈川ダービー」は3-3の引き分けに終わった。川崎Fは5戦負けなしで3位に浮上した。
後半44分から両チーム合わせて3点が入る激闘となった。試合を視察した日本代表の森保一監督(56)は「サッカーは何が起こるか分からないことであったり、逆に言えば最後まで諦めない、戦うことが大切だという、そういう展開になったと思う。現場の人間からすると、サッカーの怖さの部分もすごく感じた試合だった」と振り返った。
昨年9月から継続的に選出してきた川崎F・DF高井幸大(20)が後半追加タイム10分に劇的な同点弾を奪った。「高井はJリーグの代表として代表の舞台にも立っていたと思うので、彼がやっていることをこういう素晴らしいゲームで最後また緊迫の場面で結果をだせるというのは彼が積み上げてきているものが出せているんじゃないかなと思った」とうなずいた。
高井は前半、キャプテンマークを巻いて出場。その成長に代表指揮官も目を細める。
「頼もしいなと思った。私自身が見ている中でもすごく雰囲気的にも変わってきたと思うし、責任感ということもプレーに表れているということが、クラブでの日常のなかで言動に表れていることが今日キャプテンマークを巻いて試合をするということを監督が決断したのかなと思った」
すでに出場を決めた26年ワールドカップ(W杯)北中米大会のアジア最終予選は6月に2試合残っている。7月のE-1選手権も含めてどのようなメンバー選考をしていくのか。国内組を増やす考えについて「選択肢の1つとしては持っていますよ」としつつ「積み上げてきてくれた選手たちと、新しく試していくとか、経験させたほうがいいということを思っている中で、何が一番いいのかなというのはずっと悩んでいるところです」と苦悩を明かした。
「E-1-」は国内組中心で戦うことはほぼ決まっている。ただ6月に国内組を多めに招集するとなると、2つの大会でどのようにメンバーをすみ分けをしていくのか。スタッフ間のミーティングもまとまっていないという。「日本サッカーの今の勝利と、あとは未来に向けて考えたときに、やりたいことがいっぱいあって、アイデアがいっぱい出てくる。なかなかまとまらないです」と話した。【佐藤成】