
ソフトバンク今宮健太内野手(33)がチームの浮上へつなぎ役に徹する。8日から首位を走るオリックス、ロッテとの敵地6連戦に臨む。今季はスタメン出場した全7試合で6番に座り、打率3割7分、1本塁打、4打点の好調ぶり。プロ16年目を迎えたベテランは通算100号に王手をかけ、同400犠打まで残り5。プロ野球史上初の「100本塁打&400犠打」のダブル到達を視野に入れ、最下位に沈むチームを勝利に導く。
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前人未到の大偉業達成が視界に入り、今宮も意識していた。今季でプロ16年目。節目の通算100本塁打へあと1本、NPB史上4人目の同400犠打まで残り5と迫る。プロ野球で、過去に100本塁打と400犠打を両方クリアした選手はいない。プロ野球史上初の快挙へ、手の届く位置にいる。
「(過去に)いないって聞いたので。そのところにあるのであれば、達成したいなと思います」
だが、打撃スタイルは変えない。あくまでも「つなぎ役」に徹しつつ、記録達成を狙う。
「しっかり塁に出ることをやっている中で(通算100号は)いつか出るだろうと思ってます」。
ここまで8試合で打率3割7分、1本塁打、4打点の好調ぶり。昨季は2番が主戦場も、25年はスタメン出場した全7試合で6番に座る。打順が変わっても、「そこ(つなぐ)の意識は変わらないかなと思います。つなぐっていうのは去年でいい感覚は出ていたので、それの継続じゃないですか。やることは変わらないですね」。
3番柳田、4番山川、5番正木がクリーンアップを形成するだけに、6番打者=打点の意識よりも「いかにチャンスメークするかだと思います」と話す。
チームは90年以来、35年ぶりに開幕3連敗を喫するなど借金4で単独最下位に沈む。昨季のパ王者がスタートダッシュに失敗も「選手1人1人は(負けを)引きずることなくやっていたのは間違いない。必ずいい方向に向くと思っています」。6日の西武戦では今宮が3安打を放つなど、12安打11得点と打線が爆発した。今宮も「いいきっかけになるんじゃないかなと思います」と言う。
8日から首位オリックス、ロッテとの敵地6連戦。「そういうチームに勝って、自分たちを勢いに乗せるしかない。まずは五分五分(勝率5割)に持っていきたい」。背番号6が、チーム浮上へ攻守で引っ張る。【佐藤究】