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【西武】1番打者託した長谷川信哉の出塁率低下にも西口監督はしばらくは「我慢」を選んだ 


西武ライオンズの西口文也監督が、序盤の試合成績が不振な中で若手選手の育成方針について語った。特に注目されているのは1番打者を務める長谷川信哉選手に対する強い信頼だ。試合での不調が報じられる中、監督は「試しません」と他選手への交代を否定し、今のラインアップを維持する考えを示した。西口監督は「我慢も必要」とし、若手選手が成長するための時間を与える意向を強調した。この忍耐の姿勢は、チームが再建期にあるライオンズの未来を支える重要な戦略である。

西武西口文也監督(2025年4月4日撮影)

<ソフトバンク11-1西武>◇6日◇みずほペイペイドーム

西武は敵地でのソフトバンク戦3連勝とはいかず、大敗した。

開幕して7試合が終わった。2勝5敗とはいえ、まだシーズン序盤も序盤。西口文也監督(52)の受け答えもいつも通りひょうひょうと穏やかながら、1問だけ強めの口調になった。

「試しません。はい」

言い切った。1番打者を任される長谷川信哉外野手(22)はこの日、3打数無安打。打率は1割3分8厘に下がり、出塁率も2割を割ってしまった。

1番打者に他の選手を試したり、長谷川選手に他の打順を試したりは-。

そんな趣旨の問いかけに「試しません」と断言し、見え方をこう口にした。いつも通り、穏やかに。

「いろいろ試行錯誤しながら、打撃コーチとも話しながらやっているので。今後のことを考えるとね、我慢しないといけない」

尋ねてもいないのに「あと2試合、我慢します」と続け「ウソよ」と笑った。「いつまで我慢するか分からんけど、ある程度は我慢する」と締めた。

監督の言葉を、30分後にロッカールームから出てきた長谷川に伝えた。

「秋からずっとやってきて、思い通りにならないことも多々あるんですけど、やっぱりそう言ってもらってるんで」

言葉尻から、指揮官から直接の言葉があったことも感じさせる。

オープン戦からいい勢いで来て、1番打者の座を勝ち取った。今は迷い、なのだろうか。

「迷いはないです」

そう言い、続ける。

「迷いはないですけど、(渡部)聖弥も(西川)愛也さんも打ってるので、焦りというのはあります」

外野手がなかなか固まらなかったチームで、若手3人が結果を残した上で抜てきされた。

一方でフルシーズンでのレギュラーの座は確約されていない。ファームでは岸潤一郎外野手(27)が好調で、蛭間拓哉外野手(24)の上昇傾向を口にするチーム関係者もいる。

これが競争下のチームの良さであり、当事者たちにはプレッシャーがかかる一面でもある。長谷川も「しっかり結果出さないと、というのはあります」と不安を口にしたことがある。

焦りは確かに心のどこかにあるから「打ち急いでいるかな、というのは最近あります」と振り返る。

ただペナントレースはもう止まらない。止まれない。練習だけに集中できるキャンプは秋までない。

「基本的なところはぶらさずに、結果が出るまでやり続けることをしていきたいと思います」

西口監督の「我慢する」は、長谷川らそういった若手たちの重圧を減らすための“発信”でもあるのだろうか。

スマホの野球ゲームではない。基礎能力は簡単にBからAに上がらない。人間がやることだから、成果までには「我慢」が必要だ。考え方やチーム環境によって、我慢できる指導者も、そうでない指導者に分かれる。

再建を託された西口監督は「我慢」を選んだ。それが過渡期にあるライオンズの、明るい未来を信じる戦い方だ。【金子真仁】

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