
<巨人2-7阪神>◇4日◇東京ドーム
エースの白星が遠い。この日に25歳の誕生日を迎えた巨人戸郷翔征投手が、3回7安打3失点で今季初黒星を喫した。今季初の「伝統の一戦」の先発マウンドを託されたが、早々にマウンドから消えた。2回2/3で降板した22年6月26日ヤクルト戦(神宮)以来、約3年ぶりの3回以内のノックアウトに「難しいゲームでしたが頭の中もあんまり整理できていな中でピンチを迎えて…」と絞り出した。
立ち上がりから不安定さを露呈した。先頭の近本、続く中野に連打を浴びてピンチを背負った。1死二、三塁から森下の中犠飛で先制点を献上し「1、2番を出してしまうと、ああいう攻撃になってしまう」と猛省。3回は2死から大山、坂本に適時打を浴びて、この回限りで降板した。
3年連続で12勝を挙げるも、プロの世界で結果を出し続けることの難しさに直面している。阿部監督は「相手の研究も大事だけど、自分の研究もしてほしいなと。いい勉強になったと思う」と指摘。戸郷自身も「本当に一筋縄ではいかない」と痛感させられた。開幕から2試合で8回7失点(自責5)、防御率5・63。「1試合終えるごとに何かこれ良かったなと思えるものが増えれば」。エースの苦悩はエースしか打ち破れない。【水谷京裕】