
<東京新大学野球>◇第1週第1日◇4日◇岩槻川通公園
開幕戦で電光石火の一撃が飛び出した。プロ注目スラッガー創価大の立石正広内野手(4年=高川学園)が、東京国際大戦の初回無死一塁の第1打席初球で魅せた。左翼席に運ぶ豪快な2ランを放ち、日米12球団のスカウトたちをくぎ付けにした。打球の行方を確認してから悠々と歩く姿が様になる。名刺代わりの1発に「ファウルで切れるかなと思ったんですけど、案外切れなかった。打つときに(体が)開く癖があるんですが、我慢できたことで真っすぐ飛んでくれた」と納得顔だった。
駆けつけた日本10球団、米2球団の編成スタッフに強烈な印象を残した。ヤクルト小川GM(ゼネラルマネジャー)は「公式戦最初の打席でフルスイングできていたし、あの対応力とパワーはすごい。内野手で右の大砲は非常に貴重だ」と絶賛した。一方、あるメジャー球団のスカウトも「今年の野手の中では目玉」と太鼓判を押し「(今日の活躍で)メジャーの他球団のスカウトにもバレちゃうよ」と今後さらなる関心の高まりを警戒した。
チームは立石の2ランを含む3本塁打で初回5点を奪ってリズムに乗り、7回コールド発進。今季主将を務める立石も「去年(開幕から)春は5連敗していたので、本当に初戦が大事と思っていました。しっかり勝ち切れたので良かった」とほっと一安心。「初戦が本当に大事でした。しっかり勝ち切れたので、そのまま乗っていければ」と意欲を見せた。【平山連】
◆立石正広(たていし・まさひろ)2003年(平15)11月1日、山口県防府市生まれ。華浦小1年から華浦スポーツ少年団で野球を始め、高川学園中では高川学園シニアに所属。高川学園では3年夏に甲子園出場。創価大では1年春からベンチ入りし、同秋からレギュラー。2年春に東京新大学リーグ3冠王。目標の選手はドジャース大谷翔平。180センチ、86キロ。右投げ右打ち。