
<オリックス4-5楽天>◇29日◇京セラドーム大阪
1軍で5年ぶりに指揮を執る楽天三木肇監督(47)が、復帰星をつかんだ。延長10回、3時間53分に及ぶ接戦を制し、20年11月6日西武戦以来の勝利に「選手が本当によく頑張ってくれた。素直にうれしい」と胸をなで下ろした。
一丸で白星を手にした。2点リードから一転、7回に藤平、8回に鈴木翔と勝ちパターンの2投手がそれぞれ1失点。同点に追いつかれた中、ベテランがチームを救った。延長10回1死一、二塁、野手最年長の阿部がオリックス山崎の高め152キロ直球をたたき、右中間を破る勝ち越しの2点適時三塁打を決めた。「ボール球だったんで。見送れればいいんですけど、結果的にヒットになって良かった」。同じく野手最年長の鈴木大も適時打で続き、リードを広げた。
用兵も光った。6回、先頭浅村が四球で出塁すると、迷わず代走に武藤を起用した。三塁に進んだ武藤はフランコの犠飛で生還。腰の張りで離脱したハワードの代役で先発した2年目の古謝も5回無失点と踏ん張り、中継ぎ再転向の内はプロ初セーブを挙げた。三木監督は「選手たち全員で勝利に向かっていい姿でやってくれた」。これからも全員野球を貫き、勝利を追い求める。【山田愛斗】