
<巨人12-0ヤクルト>◇29日◇東京ドーム
巨人が速攻を仕掛けた。初回に岡本の適時打で先制すると、2回には打者一巡の猛攻で一挙6得点を挙げ、3回までに2ケタ安打&2ケタ得点を記録。前日28日の開幕戦では全試合で最長の3時間26分の激闘の末に延長10回サヨナラ勝利を収めたが、この日は一転して、試合開始から1時間余りで勝負を決めた。
猛攻は中山礼都内野手(22)のバットから始まった。2回先頭、外角直球を逆らわずにはじき返した。ここから5本の長短打を絡めてヤクルト吉村をノックアウト。その起点となった今季初安打に、「ホッとした」と率直な思いを口にした。
オープン戦で好調を維持したが、開幕スタメンは坂本だった。「1年間長いシーズンですし、別にそこが全てっていうわけではないので。またチャンスは来るなっていう風に思って準備してました」。この日は「6番三塁」でスタメン出場。来たるべき出番に備え、好結果につなげた。阿部監督も「こちらが我慢して使っていければいいかなとは思ってますね」と評価し、今後のスタメン起用を示唆した。
“新風”の活躍が目立つ。3回にキャベッジが球団史上初となる開幕から2戦連続弾を放てば、4回には甲斐が移籍後初アーチを描いた。開幕直前に丸が右脚の負傷で離脱。大きな痛手かと思われたが、開幕戦は代役の若林がサヨナラ打。日替わりでヒーローが誕生する好循環に「みんな今、いい状態の選手が多いので継続できるようにしてもらいたいです」と指揮官。
球団初となる開幕戦での最大5点差からの逆転勝ちから一夜明け、この日は12得点を挙げた。投手陣も無失点リレーで大勝し、開幕2連勝。歓喜のオクトーバーへ、絶好のスタートを切った。【水谷京裕】