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<明治安田J2:今治0-1秋田>◇16日◇第1節◇最終日◇アシさと
J2で5シーズン目を迎えるブラウブリッツ秋田が白星発進した。
FC今治戦の前半40分、背番号10のエースFW小松蓮(26)が左足で決勝点。就任6年目の吉田謙監督(54)とともに昨季の10位から昇格圏へ。敵地で幸先よく開幕星をつかんだ。
相手は、J3から2位で昇格してきた大注目クラブだった。元サッカー日本代表監督の岡田武史氏(68=日本協会副会長)が会長を務め、前線には昨季のJ3得点王、FWマルクス・ヴィニシウス(27)とFW藤岡浩介(30)が並ぶ。
36試合19得点で今治を昇格に導いたヴィニシウス、同ゴール数でタイトルを分け合った藤岡をFC岐阜から獲得し、この舞台に挑んできた。
しかし、リーグの“先輩”である秋田が完封し、洗礼を浴びせた。センターバック(CB)が、井上竜太(24=J2ツエーゲン金沢から完全移籍)と尾崎優成(21=J1ヴィッセル神戸から期限付き移籍)の若いコンビに変わった中、相手にシュート15本(自軍は7本)を打たれたが、キャンプで突き詰めてきた守備意識でゼロに抑えた。
攻めては、エースストライカーが前半40分にシーズン第1号となる決勝弾。パスカットから預けられた小松が、ペナルティーアーク右から左足で、ゴール左に巻いて蹴り込んだ。
▽小松「あのシュートは、ペナルティーエリア付近では必ず左足を振ろうと決めていたので。ファーストタッチも悪くなかったし、イメージ通りでした。全員、ご覧の通り守備の意識が高くて。CBが入れ替わった中、ゼロに抑えられたことが良かった。キャンプでこだわってきたところ。攻撃は、引き続き前への矢印を向けつつクオリティーを1人1人が上げていければ。自分が1点しか取れなかった。ハットトリックを目指していたんですけど。1試合1ゴールを最低限のノルマに、年間40ゴールぐらい狙っていきたい」
▽吉田監督「僕たちは諦めない。ボールに食らいつく。東北にある秋田は、非常に寒いです。その中で、少しでも秋田の皆さまに元気を届けられるように、熱風を注げるように、選手たちはひた向きにやってくれたと思います。アウェーの地でも、僕らを支えてくれて感謝しかございません。(集中を切らさなかった守備陣へメッセージを)ザ・秋田。僕たちは闘います。よろしくお願いします」