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ヒグマが叫ぶ獅子に姿を変えた。西武の育成契約3年目、モンテル外野手(24)が9日、南郷キャンプで熊代外野守備走塁コーチの特守をクリアした。第2クールの最後に、左右に振られること60本超のノック。「うわー!」「しゃー!」と声にならない声を上げ続けた。
本名は日隈モンテル。モデル経験で培った存在感に高い身体能力も特長ながら、昨季まで支配下契約ならず。「ラストチャンスと思います」と育成3年目にかける立場ながら、熊代コーチには物足りなかった。キャンプ3日目に説いた。「もっと目立たないとダメ。自分を見て下さいってアピールするためには自分から何かやらないと、そういうふうに映らないから」。
目覚めた。この日のシートノック後、熊代コーチが外野陣に二塁手後方での声出しを促した。「声が出ない子が多いし、内野陣もプレッシャーかけたほうが緊張感出るし」。目立つ声のモンテルに、鳥越ヘッドコーチがさらに促した。「三塁側に行って声出せ」。首脳陣プロデュースの緊迫と盛況のノック演出で、主演級の存在感を見せた。
くしくもこの日、激励に訪れた後藤オーナーも「若手の目覚め」に触れた。モンテルは言う。「自分の存在を出そうと思って。今は誰かのためじゃなく、自分のために」。変わろう、変えよう。その姿は誰か見ていて、チームのためになる。同じように遊撃で特守に励んでいた源田が何度も振り返って「頑張れ、モンモン!!」と奮い立たせていた。【金子真仁】