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進んだ世代交代、総力高まる=本番へ序列変化も―サッカー・はい上がったサムライ(下)


 サッカー元日本代表で、指導者としてもJ1広島を3度リーグ優勝に導いた森保監督は、2017年秋、東京五輪代表監督に就任。翌年のワールドカップ(W杯)ロシア大会ではコーチを務め、大会後にA代表も率いることになった。  A代表でまず着手したのが世代交代。最も目を引いたのが攻撃陣の若返りだ。南野や堂安ら生きのいい20代前半のアタッカーを選抜。吉田、酒井ら中堅が占めた守備陣では、当時19歳で抜てきした冨安がセンターバックとして大きく飛躍し、名門アーセナル(イングランド)まで上り詰めた。ロシア大会出場時30代で現在もチームに残るのは長友とGK川島だけ。五輪代表との兼任で、移行はスムーズに進んだ。  アジア最終予選では、層の厚さも見せた。吉田と冨安を欠いた1、2月のホーム連戦では、取りこぼしの許されない状況で、板倉と谷口が2試合連続の無失点に貢献。他の試合でも代役を担った選手たちが頼もしく個性を発揮し、吉田は「けが人が出ても、同じくらいの戦力を維持できる」と総力の高さを誇った。  新戦力を見極める点では難しさがあった。新型コロナウイルス流行による日程延期を受けて、最終予選中は選手を試す強化試合ができなかった。監督は「できればもっと多くの選手にピッチに立ってもらい、チームの底上げをしながら進みたかった」と振り返る。  緊迫感のあるアジアの戦いで選手の経験値は確実に積み上がった。昨年10月のオーストラリア戦でW杯予選初出場となった田中は、今や欠かせない中盤の主力。同11月にA代表デビューした三笘は、24日の豪州戦で2得点と、W杯出場を決める立役者となった。同じ五輪世代の中山は長友を脅かす存在になりつつある。本大会へ向けて、序列変化の気配が漂っている。(シドニー時事)。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕森保ジャパンの攻撃の主力となった南野=24日、オーストラリア・シドニー 〔写真説明〕攻撃の切り札として台頭した三笘=24日、オーストラリア・シドニー
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