先週は、月曜日に米国の祝日で上値が重い展開となっていましたが、ウォーレン・バフェット氏が5大商社の買い増しということが話題になり、さらに半導体関連銘柄が賑わい、個人投資家の投資意欲をしっかり下支えした格好となっていました。
しかし、米国の利上げ継続かというところから警戒感が先行し、金曜日には大きな陰線となって終えています。
週末は各報道などを見てもロシア内の情勢で大きく押す要因となりそうでしたが、日曜日の段階で収まったような雰囲気があります。
そして、円安進行中ですが、今までは円安=株高ということで、大きく上昇してきた日経平均株価ですが、ここへきて、それが崩れるのかという境目にきています。
通常、円安=株高なのですが、需給面からそれに合わない場面が見受けられます。
先週末から円安が進行しているにも関わらず株が売られるという場面がありました。
このまま円安が進行しているにも関わらず、株価が下落するというアノマリーに反する場面となるのか、気を付けてみていきたいところです。
チャート分析
それでは、チャートを細かく見ていきましょう
日足の移動平均線
5日線は、水曜日を頂点に下向きに変化し、株価は5日線を大きく割って週末入りしています。
25日線は、引き続き上向き継続中ですが、株価との乖離が縮まってきました。
75日線は、上向きで推移しています。
並び順は、5日25日75日の並び順で、引き続き安定上昇の並び順となっています。
機関投資家や海外の投資家が意識している200日線は、上向きで推移し、2万8172円処を推移しています。
トレンドライン
6月13日14日に空けた窓を埋め、その下の6月12日13日に空けた窓を埋める手前で金曜日を終えています。
直近はこの窓埋めが意識されるところです。
4月27日と5月12日の安値を結んだラインと平行に結んだラインを5月23日高値に合わせたラインが機能していましたので、押しも、このライン線上が意識されます。
一目均衡表
5月以降は、転換線を割ることなく株価が推移しているので、金曜日の下げが押し目として、また反転するのか、それとも転換線を割って弱さを見せるのかに注目です。
遅行線は下向きでの週末入りとなっており、
- ここから弱くなると6月1日2日5日の窓辺りをすり抜ける
- 横ばいとなって6月12日13日14日の窓を抜ける
- 高値を抜ける
今後の展開がとても楽しい位置取りとなってきました。
まだ引き続き雲との乖離があります。
ボリンジャーバンド
先週まではすべてのバンドが上向きでしたが、こんしゅうは+σが若干下向きへと変化しての週末入りとなっています。
しばらく続いた+2σと+1σの間を行ったり来たりしている状態は、金曜日の下げで+1σに触れて半分くらいまで押していますが、ここから
- TPラインまで到達するのか
- +2σへ戻るバンドウオーク継続となるのか
どちらかの判断になる思うので確認していきたいです。
スローストキャスト
買われすぎゾーンでデッドクロスとなり「買われすぎゾーンを脱するのか」という位置です。
前回6月9日はすぐに戻しましたので、今回はどうなるでしょうか。
4月からずっと続いている上昇トレンドで、売られすぎゾーンまで到達せずに3か月。
そろそろ動きがあるのか、注意して見ていきましょう。
MACD
6月21日にMACDとシグナルがクロスし弱気となりました。
0ラインから離れているため上昇トレンド継続中の押し目となっています。
ヒストグラムは陰転して弱気となっての週末入りです。
次回の満月は7月3日バックムーンで、新月は7月18日です。
総合判断
パラボリックは金曜日に陰転となりました。
長く続いている上昇トレンド中のパラボリックは、3月31日から好転していますが、現在まで4月27日、5月31日6月1日、そして今回の6月23日となっていて、陰転が連続2回までしか出現していないので、
- 今回も1回か2回の陰転で終わるのか
- トレンドそのものの転換になるのか
週明け確認していきましょう。(執筆者:AFP、FP2級 城 晶子)
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