HCH Research Memo(4):2026年9月期中間期は一過性要因で減益だが、売上成長を継続
■ヒューマンクリエイションホールディングス<7361>の業績動向
1. 2026年9月期中間期連結業績の概要
2026年9月期中間期の連結業績は売上高が前年同期比10.0%増の4,477百万円、営業利益が同68.2%減の120百万円、経常利益が同69.3%減の115百万円、親会社株主に帰属する中間純利益が同90.2%減の17百万円、EBITDAが同47.7%減の232百万円となった。利益面は一過性要因(戦略領域の複数の大型案件の売上計上時期を追加オーダー発生等により第3四半期以降に最適化したこと、ACFにおいてBaaS向け戦略投資として通期で計画していた費用65百万円を中間期で全額実行したこと、前期第3四半期より新規連結したHCFAにおける業績達成賞与を計上したこと)により減益となった。ただし売上面はHCFAも寄与して2ケタ増収となり、売上成長を継続した。
売上総利益は前年同期比0.1%増と横ばいにとどまり、売上総利益率は同2.6ポイント低下して26.3%となった。販管費はHCFAの連結などにより同32.3%増加し、販管費比率は同4.0ポイント上昇して23.6%となった。この結果、営業利益率は同6.6ポイント低下して2.7%、EBITDA率は同5.7ポイント低下して5.2%となった。なお期初時点の中間期予算(社内予算)に対する達成率は売上高が99.8%、営業利益が52.6%、親会社株主に帰属する中間純利益が19.6%、EBITDAが66.8%となった。
戦略領域はM&Aも寄与して大幅増収、SESは単価上昇で安定成長
2. 事業別の動向
戦略領域の売上高は前年同期比21.9%増の1,730百万円(うち経営コンサルティングサービスが318百万円)となった。複数の大型案件の売上計上時期を第3四半期以降に最適化したが、前期第3四半期よりグループインしたHCFAも寄与して大幅増収となった。営業強化によってSMB向けソリューション提供を積み上げた。売上高構成比は同3.7ポイント上昇して38.6%となった。
SESの売上高は前年同期比3.6%増の2,747百万円となった。派遣人員数は前年同期比で小幅に減少したが、契約単価が上流案件の増加により上昇基調のため安定成長を継続した。SESの人員数(各四半期の稼働人月の総和÷3で算出)は第1四半期が同1.1%減の708人工/人月、第2四半期が同0.3%減の709人工/人月、契約単価は第1四半期が同2.9%増の678千円/月、第2四半期が同4.1%増の684千円/月となった。
M&Aも寄与して売上成長加速
3. 四半期別の動向
全社ベースの業績を四半期別のトレンドで見ると、売上高は2024年9月期第2四半期から成長軌道に乗り、特に2025年9月期第3四半期からHCFAの新規連結も寄与して成長が加速した。2026年9月期第1四半期及び第2四半期は大型案件の期ズレの影響により成長が鈍化した形だが、第3四半期からは大型案件の売上計上などにより成長が再加速する見込みだ。EBITDAはACFにおけるBaaS向け戦略投資、HCFAにおける業績達成賞与計上により2026年9月期第2四半期が低水準となったが、第3四半期以降は売上成長の再加速に伴って伸長する見込みだ。
売上総利益率は、2026年9月期第1四半期が前年同期比1.1ポイント低下して28.3%、第2四半期が同4.1ポイント低下して24.3%となり、いずれも前年同期比で低下したが、これは利益率の高い戦略領域の大型案件の期ズレ、ACFのBaaS向け戦略投資における外注人件費増加という一過性要因が主因であり、第3四半期以降は一過性要因が一巡して利益拡大に向かう見込みだ。販管費は2025年9月期第3四半期から大幅に増加している。これは業容拡大やHCFAの新規連結に伴って人件費や支払手数料が増加し、さらにIR活動強化に伴ってその他販管費が増加していることなどが主因である。ただし適切なコストコントロールを行っている。なお業績達成賞与はHCFAが3月(第2四半期)に、HCFA以外のグループ会社が9月(第4四半期)に計上している。
財務の健全性は良好
4. 財務の状況
財務面で見ると、2026年9月期中間末時点の資産合計は前期末比512百万円減少して3,982百万円となった。主に事業拡大に伴って売掛金が同169百万円増加、敷金が同50百万円増加した一方で、法人税納付等によって現金及び預金が同564百万円減少したほか、未収法人税等が同99百万円減少、のれんが同89百万円減少した。負債合計は同482百万円減少して2,482百万円となった。主に買掛金が同47百万円増加した一方で、未払金が同221百万円減少したほか、長短借入金合計が同219百万円減少して924百万円となった。純資産合計は同30百万円減少して1,499百万円となった。主に利益剰余金が配当金支払等によって同62百万円減少した。この結果、自己資本比率は同3.4ポイント上昇して36.9%となった。
なお同社は財務資本戦略の基本方針について、持続的成長に向けた再投資原資の確保を大前提とする一方、仮に十分な投資機会に恵まれない場合は1) 資金効率の良化を図るとともに、2) 株主の期待に報いるため資金を追加的な株主還元に振り向けることを基本的な考え方としている。その一環として「自己資本比率40%以下の維持」を基本方針として、4四半期連続で基準を超過しないよう自己株式取得等の手段により、資本構成の適正化を適時に図ることを掲げている。したがって2026年9月期中間期末の自己資本比率36.9%は同社の基準(40%以下)内にあるため、財務の健全性は良好と弊社では考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)
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