HCH Research Memo(1):年間利益見通し達成に向けて、下期は利益面が拡大する見通し
■要約
ヒューマンクリエイションホールディングス<7361>は、ITを基軸にクライアントの経営課題を解決する独立系のソリューション・インテグレーターである。M&Aも積極活用して「グループの『人財』がITを通じてクライアントの皆さまと未来を創っていく『答えを創る次世代の経営課題コンサルティング企業』の実現」を目指している。
1. エンジニア派遣を起点に、ITコンサル・開発など戦略領域へ事業拡大
同社は事業区分をエンジニア派遣のSES(System Engineering Service)事業(以下、SES)、及びM&A仲介・コンサル、ITコンサル・開発、保守運用・BPO(Business Process Outsoursing)の戦略領域事業(以下、戦略領域)としている。創業以来のSESを起点に、M&Aも駆使しながら成長分野である戦略領域へ事業拡大し、M&A仲介・コンサル・開発・保守運用までをグループ内で完結できるワンストップビジネスモデルを構築している。顧客基盤・案件情報・ナレッジ・人財リソースの連携によりグループシナジーを発揮する体制だ。トレンドとして戦略領域の高成長が連結売上高の拡大をけん引し、SESは安定成長を継続している。
2. 2026年9月期中間期は一過性要因により減益だが、売上成長を継続
2026年9月期中間期の連結業績は売上高が前年同期比10.0%増の4,477百万円、営業利益が同68.2%減の120百万円、経常利益が同69.3%減の115百万円、親会社株主に帰属する中間純利益が同90.2%減の17百万円、EBITDA(=営業利益+減価償却費+その他償却費+利息費用+のれん償却費)が同47.7%減の232百万円となった。利益面は一過性要因(戦略領域の複数の大型案件の売上計上時期を第3四半期以降に最適化したこと、戦略投資として通期で計画していた費用を中間期で全額実行したこと、前期第3四半期より新規連結した(株)HCフィナンシャル・アドバイザー(以下、HCFA)における業績達成賞与を計上したこと)により減益となった。ただし売上面はHCFAも寄与して2ケタ増収となり、売上成長を継続した。事業別売上高は、戦略領域が同21.9%増の1,730百万円(うち経営コンサルティングサービスが318百万円)、SESが同3.6%増の2,747百万円となった。
3. 2026年9月期通期連結業績予想据え置き、下期は利益面が拡大する見通し
2026年9月期通期の連結業績予想は期初計画(2025年11月14日付の期初公表値)を据え置いて、売上高が前期比11.8%増の10,005百万円、営業利益が同0.5%増の785百万円、経常利益が同0.7%増の779百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同9.5%増の436百万円、EBITDAが同7.2%増の1,022百万円としている。営業利益と経常利益は先行投資による販管費増加で横ばい予想だが、売上高は既存事業が順調に拡大するほか、HCFAの通期連結も寄与して2ケタ増収・過去最高予想としている。前期並みの利益水準を確保しつつ、中長期的な収益拡大に向けた費用投下を進め、戦略領域を中心に売上の高成長を図る方針だ。事業別売上高の計画は戦略領域が同24.1%増の4,520百万円(うち経営コンサルティングサービスが1,300百万円)、SESが同3.4%増の5,484百万円としている。なお通期会社予想に対する中間期実績の進捗率は低水準だが、これは中間期に一過性要因が発生したためである。下期は、売上面では第3四半期以降に複数の大型案件が売上計上され、コスト面では中間期に実行した戦略投資やHCFAにおける業績達成賞与が下期には発生しない。こうした一過性要因の一巡により下期の利益は拡大する見込みだ。
4. 成長戦略2ndステージは規模拡大と事業構造転換を加速
同社は、中長期経営方針に掲げた2030年9月期の計画であるEPS1,000円(2025年1月1日付株式2分割後500円)及びROE30.0%超の実現に向けて、成長戦略2ndステージ(2025年9月期~2027年9月期)では業容拡大にこだわり、規模拡大と戦略領域への事業構造転換を加速させる方針としている。2ndステージでは先行投資として費用を一時的に積み増すが、3rdステージ(2028年9月期~2030年9月期)では利益水準と資本効率にこだわり、投資回収とシナジー創出を進める。2ndステージの重点戦略は、ターゲット市場はSMB(Small and Medium Business)、提供価値はDXコンサルティングから実装までの提供、提供手法は自社開発のHCHプラットフォーム、営業戦略はグループ連携強化・営業力向上及びHCHプラットフォームによるクロスセル促進と強固な顧客基盤構築としている。なお株主還元では2026年9月期の配当予想について、2026年5月13日付で期末1.0円上方修正して前期比18.0円増配の45.0円(期末一括)とした。
■Key Points
・クライアントの経営課題を解決する独立系のソリューション・インテグレーター
・創業以来のSESを起点に、ITコンサル・開発など戦略領域へ事業拡大
・2026年9月期中間期は一過性要因で減益だが、売上成長を継続
・2026年9月期通期連結業績予想を据え置き、下期は利益面が拡大する見通し
・成長戦略2ndステージは規模拡大と事業構造転換を加速
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)
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