ミダックHD Research Memo(5):2026年3月期は計画水準の増収増益で着地
■ミダックホールディングス<6564>の業績動向
1. 2026年3月期連結業績の概要
2026年3月期の連結業績(第2四半期より大平興産のP/Lを連結)は、売上高が前期比8.6%増の11,844百万円、営業利益が同4.2%増の4,723百万円、経常利益が同4.5%増の4,649百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同0.9%増の2,888百万円だった。おおむね期初計画(2025年5月15日付の期初公表値、売上高11,617百万円、営業利益4,792百万円、経常利益4,700百万円、親会社株主に帰属する当期純利益2,930百万円)水準の増収増益で、11期連続で売上高、各利益において過去最高を更新した。廃棄物処分事業における新規大口案件の獲得や既存取引先との取引量拡大によって奥山の杜クリーンセンターを中心に廃棄物受託量が増加し、期初計画には組み込んでいなかった大塚山クリーンセンターの工事に伴う廃棄物搬入制限及び関連コスト負担、その他事業の遠州砕石における前期の残土処分業の反動減など一過性のマイナス影響を吸収した。
売上総利益は収益性の高い最終処分の拡大などにより同8.4%増加したが、売上総利益率は一過性要因の影響などで同0.1ポイント低下して62.5%となった。販管費は同16.9%増加し、販管費率は同1.6ポイント上昇して22.6%となった。この結果、営業利益率は39.9%となった。前期比では1.7ポイント低下したが高い水準を維持している。なお設備投資額は同3.0倍の10,582百万円、償却費(減価償却費+のれん償却費)は同20.2%増の1,177百万円だった。設備投資額は工事の完了が前期から期ズレしたことなどが影響して大幅に増加したが、計画に大きな変更はない。
廃棄物処分事業が順調に拡大
2. セグメント別の動向
廃棄物処分事業は売上高(内部売上高・振替高を含む)が前期比12.4%増の9,975百万円、営業利益(全社費用等調整前)が同7.5%増の5,321百万円の増収増益となった。営業利益率は53.3%で同2.3ポイント低下した。大塚山クリーンセンターの工事に伴う廃棄物搬入制限の影響(2025年11月より廃棄物搬入を再開したが、それまでは売上高がなくコストのみ発生)で全体の営業利益率が低下したが、奥山の杜クリーンセンターを中心に最終処分場の廃棄物受託量が順調に増加したほか、中間処理施設も焼却を中心に受託量が安定して推移した。
収集運搬事業は売上高が同0.8%増の2,040百万円、営業利益が同6.1%増の561百万円の増収増益となった。営業利益率は27.5%で同1.3ポイント上昇した。フレンドサニタリーではスポット案件の獲得などにより、前期並みの売上高を確保した。ミダックライナーでは飲食店を中心とする新規開拓に注力して受託量が増加した。
仲介管理事業は売上高が同14.2%増の184百万円、営業利益が同22.4%増の111百万円の増収増益となった。営業利益率は60.5%で同3.2ポイント上昇した。大口案件を獲得するなど好調だった。
その他は売上高が同70.9%減の63百万円、営業利益が51百万円の損失(前期は82百万円の利益)だった。遠州砕石において前期に発生した残土処分業(奥山の杜クリーンセンターの第2~4期工事で排出される残土の受入)の反動減が影響した。
なお同社決算説明資料によると、売上高の前期比939百万円増加の増減要因は水処理が11百万円減少、焼却処理が81百万円増加、最終処分が奥山の杜クリーンセンターの廃棄物受託量の順調な増加で928百万円増加、その他廃棄物処分が75百万円増加、収集運搬が17百万円増加、仲介管理が25百万円増加、その他が遠州砕石の残土処分業の反動減で153百万円減少、調整額で23百万円減少だった。営業利益の同189百万円増加の増減要因は水処理が減収に伴い22百万円減少、焼却処理が定期修繕の見直し等により135百万円増加、最終処分が大塚山クリーンセンターのマイナス要因を既存最終処分場の廃棄物受託量増加でカバーして193百万円増加、その他廃棄物処分が61百万円増加、収集運搬が32百万円増加、仲介管理が20百万円増加、その他が残土処分業の反動減で134百万円減少、調整額で98百万円減少だった。
財務の健全性を維持
3. 財務の状況
財務面を見ると、2026年3月期末の資産合計は前期末比10,919百万円増加して39,412百万円となった。主にM&Aや最終処分場・新規水処理施設への投資により、現金及び預金が1,620百万円減少した一方で、建物及び構築物・最終処分場・土地等の有形固定資産が合計で8,156百万円増加したほか、のれんが2,198百万円増加、投資その他の資産のその他が同1,179百万円増加した。負債合計は同8,348百万円増加して21,389百万円となった。主に役員退職慰労引当金が758百万円減少した一方で、未払金が同758百万円増加、最終処分場維持管理引当金が3,473百万円増加、特別修繕引当金が758百万円増加した。なお有利子負債残高(長短借入金及び社債の合計)は同3,769百万円増加して13,092百万円となった。純資産合計は同2,570百万円増加して18,022百万円となった。主に利益剰余金が2,500百万円増加した。この結果、自己資本比率は同8.5ポイント低下して45.6%となった。
自己資本比率が低下したが、同社の場合、M&Aや設備投資は成長に向けた基盤構築に欠かせないものであり、順調な営業キャッシュ・フローにより現金及び預金が潤沢であることも勘案すれば、財務面の規律や健全性は維持されていると弊社では考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)
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