森六 Research Memo(8):新中期経営計画は強みのある事業の強化・成長分野の絞り込みを目指す(2)
(2) 基本戦略II 研究開発の強化による価値創造と2030年に向けた種まき
同社グループでは、既存事業の強化・新たな柱の創出を成長戦略に掲げる。その実現に向けて、まず事業基盤を維持するための投資を263億円と、前中期経営計画並みの規模を確保しながら、そのうち環境投資の割合を大きく増やす計画だ。地域別には、北米では、太陽光発電だけでなく風力発電の導入も予定しており、ASEAN地域では新たな拠点の設置や、現地パートナー企業の選定を行う。また、新たに戦略事業投資として100億円を設定し、研究開発費も前中期経営計画から26億円の増額を見込んで新規事業の創出を加速させる計画であり、技術研究所では先行開発に注力していく。
次に、事業セグメント別の成長戦略では、樹脂加工製品事業は、高付加価値化による利益率の向上と、積極的な販路拡大を目指す。すなわち、ベースとなる保有技術を磨き、高付加価値製品の提案によって利益率の向上を目指すものだ。グループ内で、素材やコンパウンドから設計、量産まで行える強みを生かして、バイオプラスチックなど環境商材へのチャレンジも進める。既存顧客以外の自動車メーカーにも積極的に販路を拡大するだけでなく、異業種にも目を向ける計画だ。
また、強みを生かし、ニーズを先取りする提案型開発に注力する。従来保有している要素技術に加え、近年では多層成形や、ホットスタンプ(金属光沢を装飾する事ができる「箔押し」と呼ばれる印刷技術)、LED照明設計などに力を入れている。これらの技術を内外装部品に応用して、提案型の開発を行い、展示会への出展などを通じて積極的なセールスやプロモーションを進める計画だ。
一方、ケミカル事業の成長戦略では、まず営業機能の大胆な組織再編により、ターゲットの4分野で案件創出のスピードアップを図る計画だ。具体的には、モビリティ部と電機・電子部の統合により、自動車のEV化に対応する。また、ファインケミカル部とコーティング部の統合により、環境対応ニーズに応える機能性化学品に注力する。さらに、生活材料部とフード&ヘルスケアの統合により、例えば食品と包装材をセットで提案できるようにする。これらの営業部門の大胆な再編により、従来に比べて付加価値の高い商品を提案していく計画だ。併せて、独立した事業企画部を新設することで、成長戦略の実行力を高め、スピードアップしていく。
さらに、ケミカル事業は商社機能であることから元々付加価値が小さいが、今後は「ものづくり機能」、すなわち技術営業を強化することで付加価値拡大を目指す計画だ。まずは、「ものづくり事業推進室」を新設し、営業部と同列に置くことで顧客との距離を縮めて、マーケットインの技術開発を加速する。そして、森六ケミカルズと、ものづくり機能を持つグループ会社との連携強化を図る。具体的には、化学品の合成受託や自動車用機能材の製造を行う五興化成工業(株)では、総額8億円の投資を継続し、研究開発の強化によりオリジナル商品を開発する。また、高機能多層フィルムの成形を行う四国化工では、総額30億円規模の投資を継続する。これらの施策によって、ものづくり機能を強化し、付加価値の高いトータルソリューションを提案する計画である。
さらに、既存事業の成長戦略に加えて、グループのシナジーを発揮して「新規事業の創出」にも取り組む。特に、グループの持つ資本や強みを活かせる環境・ライフサイエンスの領域で新しいテーマを探索する。第13次中期経営計画の中では、常に複数のプロジェクトを並行して進めることで、新規事業を創出する計画である。
以上の成長戦略の着実な実行が、第13次中期経営計画で掲げた業績目標の達成を確実なものにすると考えられる。今後の各成長戦略の進捗状況に注目したい。
(3) 基本戦略III サステナビリティ活動の推進による経営のレジリエンス向上
同社グループでは、東証プライム企業としてのマネジメント機能向上に注力し、グループ連携でサステナビリティ経営を深化させる方針だ。そして、環境への配慮と人材の確保育成を2つの最重点課題に掲げた。また、DXの推進、コーポレート・ガバナンスの高度化、知財戦略の強化などによって、経営のレジリエンスを向上する。さらに、こうした取り組みの詳細について情報開⽰をすることで、企業価値を高める考えだ。
「環境に配慮した事業活動」については、グループ3社の社長直下に「サステナビリティ推進室」を置き、連携しながら活動を推進する。年に4回以上のサステナビリティ委員会を開催し、進捗管理や活動の後押しをするとともに、取締役会を通じて、社外取締役及び監査役によるチェックを実施する。こうした強力な推進体制により、国内外グループ全社をあげてGHG排出量削減を進め、第13次中期経営計画期間中に2019年度比で30%削減を目指す。併せて、全消費電力に占める再生可能エネルギー由来の電力量の割合を、グループ全体で35%にまで高める考えだ。
「多様な人材の確保と育成」については、第1に、戦略を先取りした人材の確保と育成を掲げ、外部からの獲得やM&Aによる補完も選択肢として、人材確保を進める。第2に、人材と組織の活性化を目指し、同社を支える人材や組織がポテンシャルを最大限発揮できるよう、社員エンゲージメント向上に取り組む。第3に、ダイバーシティの推進を図り、多様な人材の活躍により、時間や場所にとらわれない新しい働き方も推奨していくことで、イノベーションを促進する。これらの取り組みにより、社員の意識調査での「個人の尊重」「協力体制」「リーダーシップ」への肯定回答の比率を、2021年度の調査結果から10pt高くすることを目指している。
サステナビリティ活動の推進に加えて、経営のレジリエンス向上のための施策も行う。すなわち、第1に、DXの推進については、前例にこだわらず、デジタル技術の活⽤を前提としたビジネス再構築に取り組む。第2に、コーポレート・ガバナンスの高度化については、取締役会の多様性を確保し、実効性や透明性の向上に取り組む。第3に、知的財産戦略の強化については、事業戦略、研究開発戦略と連動した知的財産戦略を進める。そして第4に、情報開示の拡充については、タイムリーに分かりやすく情報発信していく方針だ。
以上のように、同社ではサステナビリティ推進活動を、長期ビジョン並びに中期経営計画の柱の1つに据えることで、東証プライム市場の企業にふさわしい責任を果たしながら、社会とともに成長を目指すという経営方針を強く示している。近年、年金基金など主要投資家の間では企業の社会的責任に対する関心が高まっており、世界的にESGに対する企業の取り組みを重視して銘柄を選別する「ESG投資」が拡大傾向にある。同社グループのサステナビリティや情報開示に対する前向きの姿勢が理解されることで、同社株式の投資家層がさらに拡大すると予想される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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