子どもたちにとって「楽しい!」「面白い!」という発見こそが学びの原点、未来を創造するエネルギーになるという考え方から、
「香りによって嗅覚を刺激し、香りを言語化する体験を通じ、子どもたちに新たな発見の機会を提供したい」
という狙いがあります。
「目を閉じて、果実の香りを思いっきり吸い込んでみよう!どんな色やイメージ、言葉が浮かんでくるかな?」
学校給食のメニューにも導入されるなど、沖縄県民にとっては身近なシークァーサー。でも、その「香り」だけに意識を向けるのは、生徒のみんなにとっては初めての経験です。
爪先で皮を引っかいてみると、なんとも言えない良い香りが教室中に広がり、子どもたちから歓声が上がる中、「香りの授業」が実施されました。
授業ではシークァーサーの香りを嗅ぎ、感じた言葉を書き出します。それをもとに好きな言葉を選んで物語を作り、発表し合いました。
最初は緊張していても、「どんな言葉やイメージも正解」だと知り、子どもたちの創造力が徐々に溢れ出てくる様子が伺えました。
子どもたちからは、
「自分がまさかこんな物語を作れるなんて思わなかった」
「家で1人で物語をつくるとありきたりになるけれど、香りを嗅いでみんなで物語を作ったら、現実にないような面白い考えがたくさん思いつき驚いた」
といった感想が語られました。
SCENTMATIC取締役の渡辺晋さんは、
「人それぞれ感性が異なり、それこそが『個性』だということを、仲間とともに体感的に学べるこの授業は、子どもたちの多様性への理解を深めることに繋がるのでは」
とコメント。
安和小学校の岸本五穂子校長も、
「学校の取り組みとはまた異なる視点で感性を高める良い機会になるのではと思いました」
と語りました。
五感の中でも「視覚」や「聴覚」に頼るところが大きい反面、「嗅覚」を意識して過ごすことは少ないのでは。
「香り」からイメージを膨らませるのは、いつでもどこでもできます。セルフで「香りの授業」をしてみても楽しそうですよ。
【参考】
※SCENTMATIC株式会社公式サイト
https://scentmatic.co.jp/