成長ホルモンには、成長に関する作用と代謝をコントロールする作用があります。子どもの発育だけでなく、アンチエイジングにも必要不可欠です。ただし、成長ホルモンの安易な摂取には注意が必要。成長ホルモンによって糖尿病になりやすくなる副作用があるという報告もされているのです。
成長ホルモンとアンチエイジング
人生でもっとも成長ホルモンが分泌されるのは10代。身長だけでなく体のさまざまな機能が成長する時期です。成人後も成長ホルモンは分泌され続けていますが、その量は10分の1以下に減ってしまいます。
成人以降の成長ホルモンは、筋肉や骨の量、皮膚の張りを保つ役割があります。このほか、脂肪の増加を抑え、免疫や腎臓などの働きを補助。健康や若さを保つのに重要な役割を果たしていることで知られています。
このため、成長ホルモンの分泌を促すことをウリにしたサプリメントも多く発売。なかには、アンチエイジングに成長ホルモンを使う医療機関も登場しています。
成長ホルモンを分泌させるカギは筋肉
しかし、日本内分泌学会は分泌不全症といった病気の治療以外で成長ホルモンを使用することは危険であることを警告。欧米の研究では、高齢者に成長ホルモンを使うと、糖尿病になりやすくなるなどの副作用があるという報告もされています。
じつは、成長ホルモンを分泌させるカギは筋肉。筋肉に刺激を与えることで成長ホルモンが分泌されるメカニズムになっています。そして、成長ホルモンは就寝後3時間のノンレム睡眠のときにもっとも多く分泌されるます。また、十分なタンパク質がないと筋肉の成長が促されません。
このため、成長ホルモンを分泌させるには、適度な運動と十分な睡眠、そしてタンパク質の3つが重要です。成長ホルモンの安易な摂取に頼ることなく、若さを保つことが期待できます。
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