脳の活性化とは、森の中のけものみちを太い道路にすることに似ています。脳の神経細胞が死んで通行止めとなった道路があったら、けものみちを切り開いて迂回路を作成。それを立派な太い道にすることで脳が活性化するのです。そして、脳の活性化には考えながら手を動かすことが効果的なのでした。
脳が活性化している状態はシムシティ
私たちが考えたり記憶したりする脳の働きは、神経細胞同士がシナプスによって情報伝達することがベース。神経細胞がどんどんつながることで、人間は考えたり記憶したりできるわけです。
そして、脳が活性化している状態とはシムシティのような街にたとえられます。神経細胞がビルで、シナプスがそれをつなぐ道路、そこを情報という荷物を積んだトラックが行き交っているイメージです。
ここで神経細胞が死ぬとビルがなくなって通行止めが発生。するとトラックは情報を運べなくなってしまいます。この状態が、なかなか言葉が浮かんでこないときにおきている現象です。
脳の活性化に考えながら手を動かす
しかし、多くの人は言葉を思い出そうと努力するもの。そこで作られるのが迂回路です。最初はけものみちのような細い道ですが、脳に刺激を与え続けると脳が活性化して太い道に成長。再びトラックが行き交えるようになるのです。
ただし、この迂回路も行き来が少なくなるとけものみちに逆戻り。一度忘れかけて思い出したけど、また思い出せないという現象です。このとき、諦めるのは大間違い。諦めないで絶えず脳に刺激を与えれば、再び太い迂回路になるのです。
そして、この迂回路を開くためのポイントは「手」。人間は知能の発育と並行して手先が器用になっていきます。一番大切なのは「手を使う」ことなのです。脳の活性化には、考えながら手を動かすことが効果的なのでした。