オーバーツーリズム対策として始まったヴェネチアの入島税。2024年4月25日から、指定日にヴェネチアへ訪れる方を対象に、入島税を徴収するようになりました。
入島税の対象者は日帰り訪問者となっていますが、ヴェネチアへ宿泊する方も事前申請が必要です。
今後ヴェネチアへ旅行する際に役立つ入島税について、詳しく解説していきます。
2024年4月25日から始まったヴェネチアの入島税
ヴェネチアはイタリアの中でも人気の観光地です。その中でも、ヴェネチアを訪れる日帰り旅行者は年間2,000万人といわれており、まさにオーバーツーリズムの状態でした。
何度か議論を重ねた結果、 2024年4月25日から試験的に入島税を徴収 するように決まりました。
ヴェネチア入島税の料金
ヴェネチアへの入島税は、 1日5€(約830円:2024年5月4日現在) です。
入島税が必要な時間帯は、8:30~16:00にヴェネチアへ入島する場合に限ります。14歳未満の子どもは、入島税の支払いは対象外です。
入島税が必要なエリア
ヴェネチアには、本島を含め約120もの島々があります。そのうち、 入島税が必要なエリアは旧中心部 です。
ヴェネチアでも人気のムラーノ島やブラーノ島へ行く場合、入島税は必要ありません。
【入島税が対象外の島】
- リド島(アルベローニとマラモッコを含む)
- ムラーノ島
- ペレストリーナ島
- ブラーノ島
- サンテラズモ島
- マッツォベット島
- サンタンドレーア島
- サン・セルヴォーロ島
- ポヴェリア島
- トルチェッロ島
- マッツォルボ島
- ヴィニョーレ島
- ラ・チェルトーザ島
- サン・クレメンテ島
- サッカ・セッソラ島
入島税が必要な日付(2024年)
ヴェネチアへの入湯税は、毎日徴収されるわけではありません。観光客の多い日が指定されているため、その日にヴェネチアへ観光する際は十分注意しましょう。
2024年に入島税を徴収される日は、以下の通りです。
- 5月・・・11・12・18・19・25・26日
- 6月・・・8・9・15・16・22・23・29・30日
- 7月・・・6・7・13・14日
2024年5月4日現在、上記の日付が指定されていますが、 今後日付が追加される可能性も あります。
詳しくは公式ウェブサイトでご確認ください。
ヴェネチアの入島税は日帰りの方が対象!
ヴェネチアの入島税は、日帰りの旅行者が対象です。そのため、ヴェネチア本島へ宿泊する旅行者は対象外になります。
日帰りでヴェネチア訪問する方は入島税の支払いが必要
旅費を安く抑えようと、隣町のメストレへ宿泊する方も多いです。何を隠そう、この私もメストレ御用達のひとりでした。
メストレからは電車でも1駅、バスも頻繁に運行しています。
私のようにヴェネチア本島外へ宿泊する方は、本島へ行くたびに入島税を支払わなければいけません。
ヴェネチア本島の宿泊者は入島税が免除
ヴェネチア本島で宿泊する方は、 入島税が免除 されています。ヴェネチア本島は宿泊費のほかに観光税が徴収されているため、二重払いをする必要はありません。
ただし注意点もあるため、のちほど紹介します。
ヴェネチア入島税の支払い方法はおもに3つ
ヴェネチア入島税の支払い方法は、おもに3つあります。最後に紹介する支払い方法は、例外的に認められているものです。
ヴェネチアを訪れる日があらかじめ決まっている場合は、専用サイトかタバコ屋で事前に購入しておいてください。
入島税専用サイトから支払い
専用サイトからの支払い は日本からも事前に手続きできるため、いちばんおすすめの方法です。
ヴェネツィア市の公式観光サイトへアクセスしたら、訪れる日付と人数を指定します。次に個人情報(名前、メールアドレス、電話番号)を入力したら、支払い方法へ移ります。
入島税の支払い方法はクレジットカードとPayPalがあるため、使いやすい方を選択してください。
支払いが完了すると、登録したメールアドレスにQRコードが届きます。ヴェネチア本島へ入島する際は、この QRコードを提示すればOK です。
https://cda.veneziaunica.it/en
タバコ屋(Tabaccaio)での支払い
タバコ屋(Tabaccaio)とは、 日本でいうコンビニのようなお店 のことです。タバコだけでなく、雑誌や軽食、公共交通機関のチケットも購入できるお店で、至るところで見かけます。
専用サイトから入島税を支払っていないという方は、こちらで購入してください。
主要スポットでの支払い
ヴェネチアの玄関口であるサンタ・ルチア駅とローマ広場でも、暫定的に入島税の支払いが可能です。
公式サイトでは、QRコードまたはタバコ屋からの支払いを推奨しているため、何らかの事情で入島税が支払えなかった場合に限ります。
ヴェネチアの入島税で注意すること
ヴェネチアの入島税は、本島へ入る前に支払いが完了していなければいけません。
旅行者が注意したい点について、2つ紹介します。
未払いの場合は罰金+入島税10€必要
ヴェネチア本島へ入る際は、QRコードを提示しなければいけません。万が一、入島税が対象の日に未払いだった場合は、 罰金が科せられます 。
罰金は一律ではありませんが、高額だと300€(約50,000円:2024年5月4日現在)なので、必ず支払ってから入島してください。さらに、本来5€で済む入島税も10€(約1,700円:2024年5月4日現在)と、倍の料金を請求されてしまいます。
本島宿泊者は免除だが事前申請が必要
ヴェネチア本島へ宿泊する方は、入島税が免除されています。しかし、 免除するためにも事前に申請が必要 です。
ヴェネツィア市の公式観光サイトから「Exempt from payment」をクリックし、ヴェネチア内へ宿泊する理由を選択します。
ホテルへ滞在する日程やホテル名などを入力するとQRコードが表示されるので、保存しておきましょう。
ヴェネチアは入島税を払ってもいいと思えるぐらいすてきな場所
ヴェネチアの入島税は試験的に始まったため、対象日は限られています。観光客の多い週末が設定されていますが、今後は拡大される可能性も高いです。
ヴェネチアへ観光する際は日付を確認して、トラブルのないよう注意してください。
個人的には、ヴェネチアの入島税は良心的だと思っています。5€支払う価値があるほど、ヴェネチアはすてきな場所です。
入島税の料金は気にせず、水の都を存分に楽しんでください。
https://www.veltra.com/jp/europe/italy/venezia/?sid=1554
katsuo
余暇プランナー
旅行と世界遺産が好きなWebライター。懸賞でイタリア旅行が当選したのをきっかけに、海外旅行の虜になりました。 2017年からは海外ひとり旅を経験して以来、ひとり旅を堪能しています。 行く先々でちょっとしたハプニングに遭遇しますが、それも振り返れば旅の思い出です!今は世界中のHard Rock Cafeへ訪れて、グッズをコンプリートするのが密かな楽しみになっています。 ひとり旅の楽しみ方や魅力などを、皆さんに紹介できたらと思います。