ホクホクと甘いかぼちゃ。レンジで下ごしらえや調理ができると便利ですよね。
でも、加熱の仕方を間違えるとパサパサになって台無し……なんてことも。
レンジ加熱で失敗する原因や成功させるポイントを知り、おいしくかぼちゃを調理しましょう!
今回の記事では、「かぼちゃを電子レンジで調理する方法」を管理栄養士が解説します。
かぼちゃのレンジ加熱が失敗する理由
かぼちゃのレンジ加熱を間違えると、パサパサ、硬い、加熱ムラが起きるなど、失敗してしまうことがあります。
失敗する理由は以下が考えられます。
・加熱時間が長い
・水分が足りない
・かぼちゃの大きさが不揃い
・深さのある耐熱容器を使った
正しい方法を知れば、レンジでもおいしくホクホクと調理できますよ。続けて詳しくコツを解説します。
かぼちゃをホクホクにレンジ加熱するコツ
かぼちゃをレンジでおいしく仕上げるには、以下のコツを取り入れてみましょう。
加熱時間は1/4個で4~5分
かぼちゃ100gあたり1分30秒~2分が目安です。1/4個は種とワタを除くと300~400gほどであるため、4~5分ほど様子を見て加熱してください。
長く加熱すると水分が抜け、パサパサする原因となります。
水を加えてラップをして乾燥予防
レンジは加熱するときに水分を飛ばす性質があるため、どうしても食材がパサつきがちになります。
加熱するときは水を大さじ1~2杯ほど加え、ラップをして乾燥を防ぎましょう。
かぼちゃの大きさをそろえる
かぼちゃは3~4cmほどの大きさに切りそろえて加熱しましょう。
3~4cmより小さく、または大きく切っても問題ありませんが、大きさがそろっていないと加熱ムラが起きる原因となります。
平らになるように並べる
切ったかぼちゃは平たい耐熱皿に並べて加熱しましょう。
深さのある耐熱容器を使うと、かぼちゃが重なってしまい、加熱ムラができやすくなります。
かぼちゃのレンジ加熱のやり方
それではコツを踏まえて、レンジ加熱のやり方を紹介します。
下ごしらえから煮物まで、詳しく解説していきます。
そのまま・サラダ・コロッケに【基本の加熱方法】
まずは、基本的な蒸しかぼちゃを作る方法です。
そのまま食べるだけでなく、サラダやコロッケ、スープなど、かぼちゃを潰して使う場合に使えます。
加熱ムラができにくい「切ってから加熱」がおすすめですが、「丸ごと加熱」も可能です。
「切ってから加熱」がおすすめ
切ってから加熱すると、加熱ムラができにくく、また火の通りも早くなります。
1.かぼちゃは種とワタを除き、3~4cmの大きさに切る。
2.平らな耐熱皿に並べ、水を大さじ2ふりかけ、ふんわりとラップをする。
3.電子レンジ(600W)で4~5分、様子を見ながら加熱する。爪楊枝などがスッと通ればOKです。
加熱後はラップをしたまま蒸らすと、しっとり仕上がります。
「丸ごと加熱」だと簡単
1/4個のかぼちゃを丸ごと加熱すると簡単ですが、加熱ムラができやすくなります。途中でひっくり返して加熱ムラを防ぎましょう。
1.かぼちゃは種とワタを除き、耐熱容器に入れる。水を大さじ2ふりかけ、ふんわりとラップをする。
2.電子レンジ(600W)で3分加熱し、ひっくり返してさらに3分、様子を見ながら加熱する。
切った場合に比べ加熱ムラができやすく、加熱時間が長めになるため少しパサつきが気になるかもしれません。
かぼちゃサラダやコロッケなど、潰して使うメニューであれば気になりにくいでしょう。
煮物に【レンジで調理する方法】
かぼちゃはレンジでもおいしく煮物を作れます。鍋で作る場合に比べ、煮崩れしにくく、放置すれば完成するので楽チンです。
1/4個で作る場合の作り方を紹介します。
1.かぼちゃ1/4個は種とワタを除き、3cmの大きさに切る。
2.深めの耐熱容器に水100ml、しょうゆ、みりん、砂糖を大さじ1ずつ入れよく混ぜる。
3.2にかぼちゃの皮を上にして、重ならないように並べる。
4.ふんわりとラップをして、電子レンジ(600W)で6~7分加熱する。竹串がスッと通るまで加熱し、ラップをしたまま冷ます。
粗熱が取れるまで、ラップをしたまま冷ましましょう。
かぼちゃの量に合わせて調味料の量を調整し、容器の大きさもかぼちゃが重ならないものを選んでください。
切る前に【硬いかぼちゃを切りやすくする方法】
かぼちゃが硬くて切りづらいときは、切る前にレンジ加熱をすることでやわらかくなり、切りやすくなります。
レンジ加熱して切ったかぼちゃは、煮物や天ぷら、味噌汁などさまざまな料理に使えます。
切ったあと、さらにレンジ調理をする場合は、加熱時間を短くしてください。
1.かぼちゃは種とワタを除き、ラップで包む。
2.電子レンジ600Wで2分加熱し、お好みの大きさに切る。
加熱時間は、1/4個は2分、1/2個は3分が目安です
【裏ワザ】甘さを引き出したいなら200Wで12~14分
レンジでもかぼちゃの甘みを引き出したいときは、200Wと低めのワット数で加熱するのがおすすめです。
かぼちゃはゆっくり加熱することでデンプンが甘みのある糖へ変化します。
500~600Wに比べ、200Wの方が加熱時間が長くなるため、甘さが増すというわけです。
加熱時間は、1/4個であれば12〜14分が目安です。
大きさによって加熱時間を調節しましょう。
かぼちゃをそのまま食べたいときや、スイーツづくりなどの甘みを活かしたいときなどはぜひ試してみてください。
検証!200Wと600Wの味の違い
200Wでゆっくり加熱した場合と、600Wで加熱した場合は、実際どのくらい味に差が出るのでしょうか?
同じかぼちゃを切り分けたものを200W、600Wでそれぞれ加熱し、食べ比べてみました!
見た目は変わりませんが、食べて違いを感じました。
・200W…ゆっくり加熱するため水分も飛びにくいのか、しっとり。舌にのせるとすぐに甘さを感じる。
・600W…しっとりさも甘みもあるが、200Wに比べると劣る。
結果、200Wで加熱する方が断然おいしく仕上がるという結果になりました。
600Wでも十分おいしいものの、200Wだとさらにおいしさが上乗せされる……という印象でした。
そのまま食べても、スイーツのようでとってもおいしかったです。
レンジ加熱でも甘いかぼちゃを楽しみたい方、ぜひお試しください!
かぼちゃが甘くないのは選び方のせいかも?
コツを守ってレンジ加熱したにも関わらず、かぼちゃがおいしくない……と感じるときは、そもそもかぼちゃの選び方を間違えている可能性があります。
もともとのかぼちゃが甘くなければ、レンジでも鍋でも、加熱しても甘くなりにくいものです。
かぼちゃの選び方のポイントはこちらです。
【カットかぼちゃ】
・種とワタがしっかり詰まっている
・持ったときに重量感がある
・果肉の色があざやか
【丸ごとかぼちゃ】
・持ったときに重量感がある
・ヘタが枯れて乾燥している
・皮にツヤがある
カットかぼちゃを買うことの方が多いかと思いますが、「種とワタがしっかり詰まっている」はぜひ意識してみてください。
筆者もこの選び方をするようになって「ハズレかぼちゃ」にあたる確率がグッと低くなり、毎回おいしいかぼちゃを楽しめるようになりました。
種とワタがしっかり詰まったものは、完熟してから収穫された証拠で、しっかり甘みを蓄えているんだそうです。ぜひ、選ぶ際の参考にしてくださいね。
かぼちゃはポイントを守ってレンジでもおいしく加熱しよう
今回の記事では、「かぼちゃのレンジ加熱のやり方」を解説しました。
かぼちゃは正しい方法で加熱すれば、レンジでも甘くホクホクに加熱できます。レンジで簡単に調理して、おいしいかぼちゃをたくさん楽しんでくださいね。