今まさに旬のとうもろこし。甘みを蓄えたジューシーなとうもろこしは、旬の時期しか味わえないおいしさ。フレッシュなとうもろこしが野菜売り場に並ぶと、「いよいよ夏が来た! 」と思いますよね。これからどんどん旨みや甘みが増してくるとうもろこし、旬の間にたっぷりと楽しまなければもったいない! 今回は、管理栄養士であるGOHAN-MAYUがとうもろこしの持つ栄養素やおすすめの茹で方、おいしさを存分にいかしたレシピをご紹介します。
栄養素と効能
とうもろこしは、米、小麦と並び「世界三大穀物」と呼ばれ、その主成分は糖質です。私たちが一般的に野菜として食べるものは、とうもろこしの中でも甘味種に属するもの。世界三大穀物と呼ばれるとうもろこしとは品種が違いますが、野菜の中ではエネルギー量が高いく、みずみずしい上に甘みが強いことも特徴です。
また、不足しがちな食物繊維が豊富で、腸内環境を良好に整えてくれるので便秘の予防効果も期待できます。その他、たんぱく質、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンE、亜鉛や鉄などの栄養素も含みます。これらの栄養素は粒の根元にある胚芽部分に多く詰まっているので、実をそいで料理に使う際には根元から丁寧にはずして使用しましょう。芯から実をそぎ落とす際には、包丁を使う以外に、指でもOK。2列程実を外した後、親指でもぐように実をはずしていくと、根元部分まできれいに取ることができおすすめです。芯にも栄養と旨みがたっぷり詰まっているので、料理をする際には捨てずに上手に活用しましょう!
旬はいつ? 保存方法は?
とうもろこしの甘みが強くなるのは7月〜9月。収穫してから数時間で甘みが減っていくので、買ったその日のうちに食べるのがベスト! すぐに食べない場合は、できるだけ早く加熱しておきましょう。どうしても生で保存したい場合は皮付きのままラップに包み、冷蔵庫に立てて保存。翌日には使い切りましょう。
とうもろこしの茹で方
茹でたとうもろこしにガブリとかじりつくのも、夏ならでは味わいですよね! 夏のおやつにぴったりなとうもろこしのおすすめの加熱方法を3種類ご紹介します。どの加熱方法も、全て皮をむかずに薄皮を2〜3枚残すのがポイント。風味が逃げず、甘みや栄養素が流出しにくくなります。また、すぐに食べない時は熱いうちにラップで包んでおけば、粒にシワが寄らずに保存することができますよ。
シャキシャキ食感を楽しみたいなら水から茹でる!
薄皮を2〜3枚残し、鍋に水ととうもろこしを入れ、水の状態から茹でていきます。沸騰したら約3分程茹でて引き上げます。すぐに皮をむかず、そのまま少し置いて余熱で火を通します。
甘くてジューシーに仕上げたいなら蒸す
甘さを堪能するなら蒸して加熱しましょう。薄皮を2〜3枚残し、蒸気の上がった蒸し器で10分程蒸したら完成です。
お手軽なのは電子レンジでの加熱
手早く仕上げたいならやはり電子レンジ加熱がおすすめ。薄皮を2〜3枚残し、ラップで包んで電子レンジ(500W)で5分加熱します。
レシピ1: 実をそいで使う「とうもろこしと茄子の炊き込みごはん」
とうもろこしと相性の良い夏野菜、茄子を使った炊き込みご飯です。シャキシャキのとうもろこしとトロリとした茄子の食感のコントラストが楽しく、おかわりが止まらないクセになるおいしさです!
材料(3〜4人分)
米 2合 / とうもろこし 1/2本 / 茄子 2本 / 酒 大さじ1 / 醤油 大さじ1 / 塩 小さじ1/2 / みょうが 適宜
作り方
1. 米を洗って30分浸水させておく。とうもろこしは実をそいで、茄子は1.5cm厚さの半月切りにする。
2. 炊飯釜に米、酒、醤油小さじ2、塩を加えて、2合の目盛りより少し少なめに水を入れる。
3. 2に1のとうもろこしの実、芯、茄子を炊飯釜に入れ、上から醤油小さじ1を回しかけ、炊飯する。
4. 炊き上がったら、茄子を潰さないようにさっくりと混ぜ、器に盛り、お好みでみょうがの千切りを添える。
レシピ2: 実をそがずにそのまま使う「とうもろこしとスペアリブの照り煮」
続いては、具材をゴロゴロ入れて煮込むだけのお手軽レシピです。味付けは醤油だけとシンプルですが豚肉と具材の玉ねぎ、とうもろこしの甘みと旨味をしっかり味わえます。少量のお酒と、玉ねぎから出る水分で蒸し煮にすることで、旨みの凝縮した煮物が出来上がります。とうもろこしは芯ごと加えて、旨みも栄養素も余すことなく頂きましょう! 翌日にはとうもろこしにより味がしみてさらにうまみが増しますよ!
材料(3〜4人分)
スペアリブ 400g / とうもろこし 1本 / 玉ねぎ 1個 / 粗挽き黒胡椒 適宜 / 醤油 大さじ2 / 酒 大さじ1 / 油 適量
作り方
1. スペアリブにたっぷりの粗挽き黒胡椒をふり、10分程おく。とうもろこしは長さを2〜3等分したあと縦に4等分し、玉ねぎはくし形切りにする。
2. 蓋のできるフライパンに油を入れて強火にかけ、スペアリブの表面を焼く。焼き色がついたら醤油を回しかけ、全体にからませる。
3. 酒、玉ねぎを入れてひと混ぜし、蓋をして弱火で30分煮る。途中、上下を返すように混ぜる。
4. とうもろこしを加え、再び蓋をして10分程煮る。
5. 全体に味をからめる様に混ぜながら、水分がほとんど無くなるまで煮詰める。
甘みの詰まったとうもろこしで子どもも大喜び。スペアリブのメニューはビールにも合うので、ぜひ晩ごはんの献立に活用してください。これからどんどんおいしさが増してくるとうもろこしで、たっぷり旬を味わってくださいね!