DMM GAMESのプラットフォーム事業とは?
ーー本日はよろしくお願いします。
ーーまず貴社のゲーム事業の概要や特徴について教えていただけますでしょうか?
越後様(以下、越後と表記)「弊社ゲーム事業は大きく2つの側面があります。パブリッシャーとしての1面と、プラットフォームを提供する1面です。」
越後「私はプラットフォーム側に所属しています。基本的にはオンラインで遊べるゲームを提供するプラットフォームをメインで運営しています。代表的なもので言うと、『刀剣乱舞ONLINE』や『艦隊これくしょん-艦これ-』などが有名なタイトルです。」
越後「先程挙げた2作品に関しては、ブラウザ上で遊べるゲームです。他にも、PCにインストールしてハイパフォーマンスでゲームを遊べるソフトウェア『DMM GAME PLAYER』、Android端末に対応したゲームを集約したアプリ『DMM GAMESストア』など様々な環境でゲームを提供しています。」
越後「どれも基本無料で遊んでいただけるゲームがメインですが、フロアでは有料で購入しインストールして遊ぶタイプのゲームも取り扱っています。」
越後「また、ブラウザ上、PCへのインストール、そしてAndroid端末でも遊べる複数プラットフォームに展開するようなタイトルも増えてきています。」
ーープラットフォーム事業では、非常に多種多様なゲームの提供環境を揃えているのですね。
挑戦しやすい企業文化を支える環境と体制
ーー国内トップを走るゲームプラットフォームの運営を実現する、EXNOA様の企業文化についてお聞かせください。
越後「弊社は挑戦できる文化だと思っています。やってみたいこと、効率化や品質の担保のために導入したい技術などは、やる価値を証明し承認が取れさえすれば積極的に取り入れていくことが可能な環境です。」
越後「例として、10年以上管理し続けているシステムの課題を解決するため、開発者側の提案によりDMM GAMESプラットフォームに新しいアーキテクチャ構成を取り入れました。」
越後「このシステムは非常に古い環境になっていて、影響範囲の把握や品質面での課題がある状態でした。そのため調査コストが高くなり、広範囲に影響が及ぶ対応をする場合にかなりの開発期間をとっていました。」
越後「そこで、React(Next.js)やGraphQL、GoLangなどの言語を利用し、マイクロサービスやドメイン思想を取り入れたアーキテクチャを構築する承認を取りました。」
越後「2年程かけて開発し、非常に汎用性が高く影響範囲も小さく絞り込めるシステムが軌道に乗ってきています。全てのシステムの載せ替えにはまだ時間がかかる見込みですが、根気強く移行していきたいと思っています。」
越後「このように開発者から提案したものがプロジェクト化することも多いです。」
意見が言いやすいボトムアップ形式
ーー皆さんの意見をフラットに取り入れられているのですね。
越後「ボトムアップの形式でも上長に企画提案をできるようになっています。」
越後「チャット上などで、自分の上司に課題解決のための企画提案をしやすいような環境になっていると思います。それをもってリーダーや部長が承認を取りにいくというような形が多いです。」
越後「もちろん全部承認されるというわけではなく、ビジネスとしての優先度を調整しながら意見を通していく環境になっています。」
ーーボトムアップで上がってきた提案が実際に開発やビジネスに繋がっているからこそ、新たな意見も出てくる。その繰り返しによって良いものが生まれる素晴らしい社風だと感じました。
プロダクトに焦点を当てた柔軟な動き
ーーエンジニアであっても、コーディングだけ行うのではなく常に問題意識を持って取り組んでいらっしゃるのでしょうか?
越後「そうですね。弊社の社風として、プロダクトに対しての向き合い方を強くしています。」
越後「システムだけに対して会話するのではなく、ビジネスとして必要な部分に対しても検討し数字を上げていこうという意識を持ったチーム体制をとっています。」
越後「その辺りの連携は、エンジニアリングマネージャー(EM)、プロジェクトマネージャー(PM)を通して行ってます。」
ーーエンジニアリングだけではなく、幅広く様々な業務を行うメンバーもいらっしゃると予想しました。
越後「そうですね。プロジェクトの進行上必要であれば、バックエンド開発者が企画のフォローやヒアリング、要件定義などを行うこともあります。」
越後「『開発する』とはコーディングだけではなく、プロジェクトを完成させるまでの全ての流れだと思っています。そのため、自分の職種に縛られないような動きを求められる文化になっています。」
越後「様々なことに少しでも触れることで、コーディングだけでなく、チームやプロダクトにも向き合える技術者が生まれています。」
越後「そうした企業文化の影響もあり、スペシャリストとして在籍している方も、結果的にプロダクトへ貢献する動きをしていることが多いです。」
ーープロダクトに対するある程度の共通意識を持って動いていらっしゃるのですね。
越後「そうですね。特に『何の機能を作っているのか』という点を意識して、全体を俯瞰しながら開発しています。」
越後「例えば同じネジを作るとしても、東京タワーのネジを作るのか、それとも何か小さな部品のネジを作るだけなのか、それによって機能は異なります。」
越後「各々が幅広い業務に柔軟に対応することで、プロジェクト全体を俯瞰して最適化された開発体制の構築が可能になりました。それが結果的にプロダクト自体のクオリティアップにも繋がっている感覚があります。」
ーーユーザー様やゲームを提供していただく企業様にとって、より良いものを提供することに焦点に起き、効率良く開発していく環境を作る。そのために各個人ができることを考え行動していく思想のもと業務に取り組んでいらっしゃるということですね。
各部署の機能をフォローするチーム体制
ーープロダクト中心でチーム編成されていることで、自分の職域から離れた意見なども活発にされるような体制になっているのでしょうか。
越後「そうですね。それぞれの得意分野もあるので、そういう意見を織り交ぜてプロダクトにしていくチーム体制を取っています。」
越後「先程お伝えした通り、ブラウザゲームと、PCへインストールするゲーム、そしてAndroidのゲームという3つのプロダクトを中心に開発部署が分かれています。それらの部署を横断し協力しながらプラットフォームを構築しています。」
越後「各プロダクトの部署に、企画の優先度の決定や管理をするプロダクトオーナーと、エンジニアリングマネージャーを設置することで、それぞれの職能に対してフォローできるような体制になっています。」
ーーチームビルディングがしっかりされていて、なおかつメンバーの皆さんが自分の意見を通しやすい、非常に仕事がしやすい環境だと思います。
採用職種とキャリアパス
ーー現在EXNOA様では人材採用を強化していらっしゃるとのことですので、その採用職種と入社後のキャリアパスについて詳しくお伺いします。
採用職種|PM、エンジニアを採用強化中
ーーまず、採用強化している職種とその背景について教えてください。
越後「プロジェクトマネージャー(PM)、バックエンドエンジニア、フロントエンドエンジニア、Androidエンジニア、インフラエンジニアなど様々な職種の募集をかけています。詳しくはリクルートページをご参照ください。」
越後「一世一代の大ヒットしたブラウザゲーム時代から、徐々にスマートフォンに移動し、PCにインストールして遊ぶという環境も増えてきました。」
越後「そういった中で、さらなる市場拡大を加速化させていくにあたり一緒に働いてくれるメンバーの募集に力を入れています。」
越後「最近ではAIが注目されていますが、弊社でもどこかにAIを活用できないか検討しつつも、なかなかプロジェクトとしては進んでいないという現状もあります。」
越後「ですので、AIをはじめとした新たな市場価値に挑戦しそれを形にしていけるプロジェクトマネージャーに関しては特に募集しています。」
ーーゲームタイトルの開発ではユーザーを対象にサービスを提供しますが、プラットフォームの開発では一旦ゲームタイトルの開発者が一つステークホルダーとして間に入って、その先にユーザーがいる形かと思います。
ーー取引形態が変わるので、それぞれのプロジェクトマネージャーの意識にも違いがでそうですね。
越後「はい。プラットフォーマーとしては、ゲーム提供者様とユーザー様の双方が快適に利用頂けるために運営することが重要だと思います。やはりゲームの提供しやすさも重要ですし、toC向けの思想も同じくらい必要とします。」
ーーその意識を持って磨いたスキル・経験は非常に汎用性が高そうですね。
キャリアパス|ジェネラリスト・スペシャリスト双方、グループの横断も
ーー次に、貴社でのキャリアパスについて教えてください。
越後「基本的にはエンジニアで入社された後、プロジェクトに参画していただき、現場での開発に従事します。その後、マネジメント(ジェネラリスト)またはスペシャリストどちらかに進むキャリアパスがほとんどです。」
越後「私は現在エンジニアリングマネージャー(EM)として、マネジメントと技術面の品質管理をメインで担当しています。」
越後「スペシャリストに進む場合は、品質管理の実務面やアーキテクチャ選定、設計フォロー、難易度の高い開発などを担当するのが一般的です。」
ーーキャリアパスの中でも、思い切って職種変更する場合もあるのでしょうか?
越後「あります。元々開発に特化されていた方で、プランナーやプロジェクトマネージャーになっている方もいらっしゃいます。人事異動は盛んですし、行きたい部署の希望があって部署異動する場合もよくあります。」
ーーDMMグループ全体でそのような傾向があるのでしょうか?
越後「そうですね。DMMグループとして『社内公募制度』というものがあります。各プロジェクトで人材を募集する際、社内での募集と並行して関連会社・グループ会社からも応募を募る制度です。」
越後「関連会社・グループ会社に1年以上在籍していればそれに応じて異動することが可能です。DMM.com事業部から我々ゲーム側のEXNOAに異動される方もいますし、その逆のパターンもあります。」
越後「さらには、財務経理などを行なっているような会社からプロダクト側に異動するケースもあります。そういった例は多くはないですが、全く異なる分野にも挑戦することができます。」
ーー幅広い事業の横断に制限なく自分の能力を発揮できる機会があるのは素晴らしいですね。
ーー貴社のエンジニアさんは幅広い視点を持っていらっしゃるという点でも、非常にマッチした制度だと感じました。
働き方と求める人材
ーー貴社での働き方と求める人材について詳しくお伺いします。
働き方・福利厚生|個人及びチームを支援する豊富な仕組み
ーーまず働き方についてですが、リモートワークには対応しているのでしょうか。
越後「対面もリモートワークも対応した、ハイブリッドな働き方ができる環境だと思います。」
越後「弊社ではコロナ禍以降リモートワークに移行していましたが、最近では出社も増えています。対面での交流がプロジェクトを加速させる部分があるので、在宅での開発が基本であるエンジニアの方でも出社を望むケースが一定数あります。」
ーー働き方に制限のある社員さんのための制度についてはいかがでしょうか。
越後「例えば、男性で育休を取られている方も多いです。男性育休取得率は82.3%となっています。」
ーー福利厚生はどのようなものがありますか。
越後「まず技術者向けの支援では『Tech12』という制度があります。月間1万円、年間を通して12万円までで、項目リストに準ずる開発デスク周りの機器や書籍などを購入できるものです。特にリモートワークになったのでヘッドセットなどを購入される方が多かったです。」
越後「また、AWS,GCP,Azureなどのクラウド環境を月間100ドル以内であれば自由に利用できる『AWS・GCP・Azure実弾演習場』という制度もあります。」
越後「AI利用も導入されてきていて、GPT-4のAIが利用できる環境も用意されてます。何か新しいサービスが出たときに自由に触れるというのは大きな魅力だと思います。」
越後「最近で言うと『DMMグループ持株会制度』という、DMMグループ内限定で従業員がグループ株式を所得できる仕組みができました。利益に応じて株価が上がるので、長期的な事業成長に向けたチャレンジを促す狙いがあります。」
ーー社員同士のコミュニケーションを推進するような制度はありますか。
越後「『チームビルディング制度』というものがあります。年間1人1万円までを、チーム内でのコミュニケーションを深めるための飲み会費用などに充てることができます。」
ーー個人、そしてチームの働き方に対する支援が非常に豊富で素晴らしいと感じました。
求める人物像|プロダクト目線を持って前向きに挑戦することが重要
ーー貴社が求める人物像についてお伺いします。
ーーまず、技術面ではいかがでしょうか。
越後「PHP、Golang、Java、Python、TypeScriptなど様々な言語を併用しているため、設計観点を理解し、どの言語でも特徴を理解し実装できる方が良いと思っています。」
越後「全ての言語を1つのチームが一気に使っているわけではなく、利用ケースによって言語を選択している部分があるということです。」
越後「例えば、現在ベンチャーで最初の工程からリリース後までの開発を精力的にこなしている方などは、最前線で動けると思います。」
ーー次に、人間性の部分で求めるものを教えてください。
越後「最初に言った通り、特に『プロダクト目線』が必要になってくると思っています。技術を使うために導入するのではなく、問題を解決するために技術を導入するという観点で仕事をされている方が良いです。」
越後「エンジニアのリーダー層についても、色々な情報を取り入れ、プロジェクトのマネジメント観点や技術者観点などをバランスよくハンドリングできる方が望ましいです。」
越後「プロジェクトマネージャー(PM)もまた、マネジメント観点だけでなく技術者観点も持っていないと苦労することが多いと思います。」
越後「システムとして何をどのように作っているのかを、自分では組めなくてもイメージできる方というのが特に必要だと思います。」
越後「あとは、新しい分野でも楽しく前向きに捉えられる方が合っていると思います。色々なところに楽しみを見い出し、そこに対して動けるということが重要だと思っています。」
ーーやはりどの職種であってもプロダクトに対して目線が向いている方が求められるのですね。
ーーそして挑戦できる環境があるからこそ、そこにマッチする人材が求められると理解しました。
ーー今まで成功してきた方には、どのような方が多かったのでしょうか?
越後「やはり職種やチームに囚われずに色々なところに顔を出したり、意見を言える方が成果をあげて評価されることが多いと思います。」
EXNOAの3つのバリュー
越後「最近では新設したバリュー、『主人公であれ』、『冒険をひとつ入れる』、『パーティと乗り越える』のもとに活動しています。」
越後「どのような案件であっても、各人それぞれがオーナーシップを持ち、問題解決や目標達成に向けて職能に囚われずに動くことが求められています。」
越後「そして、使ったことのない機能や未知の分野へもチャレンジし、経験を積むことで各個人が成長していきます。」
越後「あとは、強いチームになって乗り越えることで組織としても成長し、結果少しでも良いものを皆さんに提供できればと思っています。」
越後「私としては、一緒にそのバリューを共有して業務に臨んでいけるメンバーを一番望んでいます。」
ーーDMMグループ様は非常に広い分野でビジネス展開されていますが、このバリューにも表現されているような社風が全体に根付いているからこそ、各分野で大きなシェアを誇っていらっしゃるのだと感じました。
ーー最後にお伝えしたいことはありますか。
越後「私自身もゲーマーなのでゲームでよく遊ぶのですが、やはり弊社で提供しているゲームは楽しいです。この楽しみを、DMM GAMESプラットフォームを通してさらに色々な人に体験してほしいと思っています。」
越後「なので、一緒にプラットフォームを強化し、ユーザーの利便性を向上させて、さらなるゲームの楽しみを届けることを加速してくれる人を求めています。」
ーー本日はありがとうございました。
合同会社EXNOA(DMM GAMES ) マネージャー 越後和哉様
合同会社EXNOAエンジニアリングマネージャー。
学生時代にサイト制作系の企業に入りバイトとしてサイト作成と運用保守を行い、そのまま就職。その後バイト時代の業務を続けつつも、カーナビ系業務、EC系業務、ゲーム開発を経て2014年EXNOA(当時DMM.comラボ)に入社。
現在はプラットフォームにおける、ブラウザゲーム領域を中心に幅広く業務を行っている。
合同会社EXNOA(DMM GAMES )
企業様紹介文
公式サイト:https://dmmgames.co.jp/
採用ページ:https://dmmgames.co.jp/recruit/
公式オウンドメディア『DMM inside』:https://inside.dmm.com/