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【インタビュー】釈由美⼦、映画『Iké Boys イケボーイズ』は「日本のカルチャーとアメリカの青春グラフティもミックスされた不思議な作品」


俳優の釈由美⼦が出演した映画『Iké Boys イケボーイズ』が現在公開中だ。本作は、⽇本の特撮を観て育ったアメリカ⼈映画監督のエリック・マキーバーが、⾃⾝の故郷であるオクラホマ州を舞台に⽇本特撮へのオマージュ満載で制作したファンタジー映画。エリック監督のラブコールを受けて出演を快諾したという釈に話を聞いた。

―本作は、オクラホマの⽚⽥舎に住む⾼校⽣で、⽇本の特撮やアニメのオタクであるショーンとヴィクラム、そして⽇本からの留学⽣ミキの3⼈が、⽇本のアニメDVDを観たことで不思議な⼒を⾝につけ、世界の存亡がかかった陰謀に巻き込まれていく姿を描く作品でした。

特撮と言っても今はフルCGが多いですし、コテコテの特撮をあまり観ないですよね。なので新しいのに懐かしさも感じるノスタルジックな感じと言いますか、ノストラダムスなど2000年初頭のストーリーも組み込まれているので、とても懐かしいと思いながら観ました。反対に一週回って新しいとでも言いますか、おしゃれだなとも思いました。

―アメリカにも行かれたと思いますが、撮影はどのように行われましたか?

お芝居パートと特撮パートを分けて撮影すると言われていたので、今回お芝居パートはアメリカで全部撮りました。アメリカでの撮影は当時トランプ政権で、なかなか就労ビザがおりなくて、どんどん出発が遅れて、あと1⽇遅れたら現地の⽇本⼈⼥優を使いますということだったんですけど、ようやくビザがおり、その⾜で空港に⾏きました。奇跡でした(笑)。撮影はコロナパンデミック直前の1⽉・2⽉の撮影だったので、あと1か⽉遅れていたら撮影できなかったです。

―造形監修が、怪獣造形のレジェンドである村瀬継蔵さんなんですよね。

実際、わたしもゴジラや仮面ライダーに出させていただいたことがあり、特撮の現場を知っているので、ぜひ拝見したいと言って見学しに行きました。スタジオでグリーンバックの撮影風景に感動しました。ゴジラの作品の時もスーツアクターさんがいてザ・特撮という撮影スタイルだったので、特撮好きからすると熱量が伝わり、「これこれ!」と思いました(笑)。最近の作品はフルCGだと思うので、そういうシーンが観られないので、貴重な体験でしたね。

―今回、エリック監督からの熱いラブコールを受けて出演となったそうですね。

そうですね。監督が来⽇されて事務所に来られて、バックの中から「僕が1番最初に買ったDVDなんです!」って、『ゴジラ×メカゴジラ』のDVDを出してくれまして。「⾼校⽣の時に買ったDVDなんですけど、いつか家城茜(釈)と⼀緒に仕事をするのが夢でした!」とおっしゃっていただいて、すごく感動しました。

―今回のレイコというキャラクターについては、どのようなリクエストがあったのですか。

今回のレイコというキャラクターも、茜をイメージしているような気がしたんです。そういう意味では、茜のような感じで演じてほしいということはあったかも知れないですね。最初に出て来た時の寂しそうな感じや、裏に何か秘めているような、孤独を背負っているような感じは、茜の役作りと近かったとも思います。

―また、『タイタニック』でも知られるビリー・ゼインの妻役でもあるわけですよね。どのような印象でしたか?

あの『タイタニック』のビリー・ゼインさんの奥さん役で出られるなんてと、とても興奮しました。初めてお会いした時にオーラがあって優しくて、なんてセクシーなんだろうって思いました(笑)。ビリーさんは演技プランを30パターンくらい持っていて、本番中に全部⾒せてくださって。カットを割って全部見せてくださるので、どれがいい? 好きなのを使ってって感じで。これがハリウッド流かと思いました。

―『ゴジラ×メカゴジラ』の出演が海を越えてファンに届いて、こうして新たな作品に呼ばれるという、とても運命を感じますね。

この仕事をしていて、一番うれしいことですよね。若い時はデビューして時代の流れに乗らせていただいて、お仕事を順調にいただいた恵まれた環境があったと思いますが、その後は自分の歩いていた証だと思うんです。旬や若さがなくなった時に次につながるものと言うと、過去の作品やご縁でつながっていくのだと思うと、やはり感謝です。

―最後になりますが、映画を楽しみにしている方にメッセージをお願いいたします。

日本のカルチャーであるオタクとアニメと特撮がミックスされて、アメリカの青春グラフティもミックスされた、とても不思議な作品になっていると思います。ぜひ劇場で楽しんでくれたらなと思います。

公開中

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