
俳優の金城大和(41)が9日、東京・池袋のシネマ・ロサで、映画「ハオト」(丈監督)の公開記念舞台あいさつに登壇した。
同映画は戦後80周年記念映画として、2005年に舞台で上演されたものを映画化した作品。映画の舞台は太平洋戦争末期の精神病棟で、病院内と外界を対比することで戦争の狂気を描く。金城は米国が送り込んだ日系ハワイ人、田中役を演じた。
沖縄県出身の金城は戦争について問われると「小学生の頃、祖父から足の傷を見せられて、『戦時中に逃げるときに砲弾を受けた傷だ』と言われた。祖母は元ひめゆり部隊で」と自身が伝え聞いたエピソードを明かした。続けて「あの時生まれた子供が80歳。10歳だった人が90歳。生の声がどんどん聞けなくなる。ハオトに『戦後80周年』という言葉がつくのは意義がある」と話した。
「悪役に近い」役柄を演じた感想は「必死で。田中は田中の正義がある。その思いをやるという1点だった」と話し、監督からは「めちゃめちゃ怖かったよ」と明かされて驚いていた。