
俳優吉沢亮(31)が10日、大阪市内で主演映画「国宝」(李相日監督)の特大ヒット記念舞台あいさつに登壇した。
任侠(にんきょう)の世界から歌舞伎の道へと導かれた1人の男が、芸に人生をささげた50年の軌跡を描いた作品。上方歌舞伎の看板役者・花井半二郎(渡辺謙)に天賦の才能を見いだされた喜久雄(吉沢)は、半二郎の息子である半也(横浜流星)のライバルとなり、劇中では2人は美しく、息の合った踊りを見せる。
舞台あいさつは観客からのQ&Aで進行。男性から「女形の化粧で意識したことは?」の質問に吉沢は「本番の舞台上に立つときは、顔師さんにやってもらっていた。自分でのやれるように練習していた」と明かし、撮影が進むと「けっこうまゆ毛が浮いてくる。白を均等に塗るのは意外に難しい」と振り返った。
女形を演じる際に、最も気をつけたことは「一番、姿勢を気をつけていた」と話し、「水泳と剣道をやっていて肩幅がけっこうデカめの男。この肩幅をいかに消すか、肩をどれだけしまえるか」と話すと、客席からクスッと笑い声が漏れた。
吉沢は「何を笑ってるんですか」とツッコみを入れると、客席は笑いに包まれた。「本当だよ、肩はしまうもんですよ。肩をいかに後ろに引きつけて存在感を消すか、1年半、一番、苦労した」とけいこの日々を振り返った。