
元AERA編集長でジャーナリストの浜田敬子氏(58)が27日、カンテレの情報番組「newsランナー」(月~金曜午後4時45分)に出演。斎藤元彦兵庫県知事の疑惑告発文書を作った元県幹部の私的情報を井ノ本知明元総務部長が県議らに見せたとされる問題で、県の第三者委員会が同日、調査報告書を公表したことについて言及した。
報告書は、井ノ本氏が県議3人に漏えいしたと認定し、「知事や元副知事の指示で、県議会一部会派への根回しの趣旨で漏えいを行った可能性が高い」と結論づけた。県は報告書を受け、井ノ本氏を停職3カ月の懲戒処分にした。
これを受け、斎藤氏は「組織の長として、誠に申し訳なく思っている。深く県民の皆さんにおわび申し上げたい」とした上で、「私が漏えいを指示したという可能性が指摘されていますが、私としては漏えいに関する指示はしていないという認識に変わりはございません」と改めて主張。「組織の長としてしっかり受け止めなければならない、責任を感じている」として、給与のカットなど自らの処分も検討する考えを示したが、辞職は否定した。
MCの吉原功兼アナから感想を問われた浜田氏は「斎藤知事はこれまで一貫して疑惑は否定している。ここに来て、第三者委員会の報告書が公表されたからといって、発言を翻すことはないだろうと思っていた。そうすると、全てが崩れ、知事選に出て再選した自分の正当性も疑われることになる」と、斎藤氏の反応は織り込み済みといった様子で、井ノ本氏への懲戒処分についても「あくまでも自分は指示していない。部下がやったことに対して、上司として責任を取ると言っているわけですよね」と語った。
続けて、「今回思うのは第三者委員会の報告書、調査の重みですよね。フジテレビ問題を見ても非常に重いもの。経営者の交代とか処分にもつながるような独立性の高い機関の調査とか重いのに、何でこんなに兵庫県では軽く扱われてしまうのか。それを感じるところです」と、第三者委の意見が軽く扱われていると苦言を呈した。