
元テレビ朝日社員の玉川徹氏が22日、同局系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)に出演し、備蓄米が放出されてもなお、コメが、15週連続で高騰している中で、トランプ米大統領とのディールのカードの1つとして浮上している、米国産米の輸入拡大案をめぐり、江藤拓農水相が11日「食糧安全保障上、決して良いことではない」などと発言したことについて「いかにも食糧安全保障できているような言い方。できてない」と厳しく突っ込んだ。
玉川氏は日本の食糧の現状について「だって半分以上、コメ以外のものを主食として食べてるわけだからそれが止まっちゃったら、それだけで飢えちゃうんですよ」と指摘。「今作っているコメ、700万トンしかないんですから。それだけで主食が足りるわけじゃないんでね。小麦とかが止まっちゃったら食糧安全保障上、全然足りないんですよ」と説明した。
そして、江藤氏の発言を念頭に「むしろ本当に食糧安全保障って話をするんであれば、普段は700トンしか食べないけれど、コメが一切入ってこなくなっても足りるという状況を作って、食糧安全保障だと思う」と指摘。そのために「700万トンじゃ足りないから、もともと1400万トン作るだけの田んぼはあるので、それを作って、価格を下げて、それでコストを下げた上で海外に売るという体制を作っていくということをやらない限り、まったく食糧安全保障ができてるとは言えないと思いますよ」と語った。
さらに、日本のコメの担い手の高齢化にも言及。「もうすでに70歳超えてますよね。コメ農家の平均年齢。兼業、零細農家に頼っているという形だと、もうできなくなっていく」として「早い段階で主業農家、米作りということのためにはコスト下げなきゃいけないんで、儲かるんであれば若い人が入ってきますから。そこに。そういう状況を早く作らなければ、ただただコメの生産量が減っていくということになると思いますよ」と警告した。