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コメ価格高騰、小規模業者による生産者からの直接買い付けが影響か


農林水産省は、JA全農など大手業者によるコメの集荷量が前年同期比で減少した一方、生産者から直接購入する小規模業者が増加した結果、競争が激化して米価が高騰した可能性を指摘しました。在庫を抱え込む動きはなく、ECなどを通じてコメは分散され供給が滞っていると説明しています。農水省は、小規模業者への調査を拡大し、市場の実態を把握するための聞き取りを実施。同省は、コメの価格安定化と供給の円滑化を目指して政府備蓄米の入札を進めています。江藤農相は、必要に応じてさらなる対策を検討すると表明しました。

 農林水産省は31日、全国農業協同組合連合会(JA全農)など大手業者によるコメの集荷量が1月末時点で前年同期比31万トン減少する一方、生産者が大手を通さず販売したコメが44万トン増えたと発表した。2024年夏の米不足問題を受け、生産者から直接買い付ける小規模業者が増えるなどして競争が激化し、価格高騰につながった可能性がある。

「在庫抱え込み」みられず

 農水省は、現在の米価高騰について「コメの先高感を見越した小規模の集荷業者や農家が在庫を抱え込んでいる」とみていたが、実際はそうした投機目的の動きはみられなかったという。生産者と小規模業者との取引や、EC(電子商取引)などの直接販売が増えたことで「コメが分散し、円滑な供給に滞りが生じている」と説明した。

 農水省はこれまで大規模な集荷業者と卸売業者に対し、在庫や流通量を調査していたが、今回は実態を把握するために、小規模業者に対象を拡大。一部の生産者への聞き取り調査も行った。24年産米は前年より18万トン増加し、生産者の出荷量は14万トン増えたという。

 農水省はコメの価格の高止まり対策と流通安定化に向けて、これまで2回にわたり政府備蓄米の入札を実施している。江藤拓農相は31日、記者団に対して3回目の入札について「不安感の払拭(ふっしょく)に至っていないと判断した場合は更に対応する」と述べた。【福富智】

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